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2008年2月号 事業計画の立て方~実行可能性の高い事業計画の策定ポイント~

1.はじめに

経営環境が変化している現在、会社は、ビジョンや夢をもちつつ変化に対応していかなければならない時代になってきました。会社の「ビジョンや夢」は、たいてい経営者の頭の中にあり、なかなか目に見える形になっていないのではないかと思われます。

しかし、ビジョンや夢は頭の中にあるだけでは実現できません。実現するためには、経営目標を立て、実現に向けた事業計画が必要になってきます。これらを言葉や数字など目に見える形にしたものが事業計画です。

2.事業計画とは

事業計画は、経営目標の達成に向け、下記の計画を包括したものになります。
つまり、事業計画は、一般的には収益計画を中心に、収益計画の前提となる事業全体の計画を包括したものです。具体的には、主に下記の計画などが該当します。

(1)販売計画 どの顧客にどの製品やサービスをどのように販売していくかの計画
(2)生産計画 生産管理を行う上で工程、在庫、生産能力などの計画
(3)要員計画 業務を遂行する上で必要な人員の計画
(4)経費計画 経費などの支出に関する計画
(5)投資計画 機械や車両などの設備に関する計画
(6)実行計画 (1)~(5)を達成するための行動を明確にした計画。具体的には、いつ、どこで、誰に向け、どのような方法で行動をしていくのかを計画したもの
(7)投資計画 損益計算書、貸借対照表、資金繰りについての計画

次に具体的に事業計画の立て方について見ていきます。

3.事業計画と経営目標

最初に経営者は、「企業を取り巻く環境」と「企業内部の現状」について正しく認識をする必要があります。前者であれば、企業を取り巻く環境の変化として法改正や規制緩和、顧客の嗜好変化、ライフスタイルの変化など、後者であれば、財務状況、業績状況、自社の人員構成、設備などが考えられます。

次に「経営目標」を立てます。事業計画は、具体的な言葉や数字にしておくことが必要です。下記は、経営目標例です

  • 売上○○円、経常利益△△円
  • 販売数量 □□個、地域シェア10%以上獲得
  • 1人あたりの生産性xx%アップ

4.実行計画への落とし込み

具体的な「経営目標」ができたら、上位目標と連鎖した形で部・課単位、年間、四半期、月次単位に数字(計画値)に落とし込んでいきます。その「計画値」と「現状」とのギャップを埋めるためにどのように行動をしていくか具体的に「実行計画」を立てていきます。

しかし、計画作成当初から精度の高い事業計画を作成することは手間がかかり、時間の無駄と感じるかもしれません。最初は、できる範囲で計画を立てPDCA(Plan-Do-Check-Action)のマネジメント・サイクルを年に1回ではなく、月次・四半期で回し、計画の追加・修正を行っていくことで計画はブラッシュアップされていきます。

経営環境の変化や想定外の事象が起きても計画の前提がしっかりしていれば、見直すことで会社への影響範囲や影響度合いを見出すこともできるようになるでしょう。

5.経営者だけで作成をしない

経営者だけで事業計画作成を行う場合、業界の慣習やいままでの見方、考え方の枠から抜け出せない可能性がでてきます。従業員や専門家の様々な視点や考え方を取り入れることで事業を鳥瞰的にみることができるようになるでしょう。従業員を交えて行う場合と専門家の活用メリットとして下記の事が考えられます。

従業員参加のメリット

  • 経営者と現場の意識のズレがすくなくなる
  • 経営者が従業員に対し「ビジョンや夢」「経営者の熱いハートや思い」の伝達
  • 従業員の計画目標へのコミットメント  など

専門家活用のメリット

  • ファシリテータとしての役割(議論を上手に進めてくれる)
  • 違った視点で課題や方策を示唆、他社事例
  • 事業計画立案のノウハウの伝授  など

6.おわりに

計画を立て、成果を出していくというプロセスは、どの企業にも共通することだと思われます。しかし、計画自体が適切なものでなければ、成果を客観的に評価することはできません。つまり、会社にとっての事業計画は適切に作成する必要があるのです。

はじめて事業計画を作成する場合は、多くの時間と労力がかかります。しかし、ひとたび、適切な事業計画を作成してしまえば、従業員がコミットメントする風土や成果を出す文化が会社に根付き、計画作成の時間や労力以上の成果を得られることになるはずです。

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