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2020.09.10
世界を駆ける経営

海外の事業を承継する~国内とは異なる特有のポイント

海外の事業を承継する~国内とは異なる特有のポイント…

現在は、たとえ中小企業であっても、多くの企業がグローバル経済の渦に巻き込まれています。

海外に法人を設立して事業をおこなっている場合もありますし、また、個人として「節税」や「カントリーリスクヘッジ」などのため、個人財産を海外に移す場合もあります。そうなると、いざ事業承継をおこなう際には、国内だけでなく海外にも「承継の対象となるもの」が存在することになります。

海外にある承継の対象となるもの、事業(ビジネス)や経営権(株式)、財産をどのように後継者に引き継ぐか、いわゆる「国際事業承継」問題には、国内にはない海外特有のポイントがありますので、「事業」「経営権」「財産」の3つの観点で整理しました。

 

海外事業(ビジネス)の承継

「海外事業の承継」は、海外現地法人がおこなっている事業を、「誰に引き継ぐか」です。

海外事業は現地主導でおこなっていて、後継者候補や親族が経験したことがないというケースも多く、そうすると親族が引き継ぐのは至難の業となります。現地のパートナーや責任者を後継者として育てるか、それともゆくゆくは手放すのか、前もって準備しておく必要があります。

海外経営権の承継

経営権の承継に関しては、海外特有の課題が2つあります。

ひとつは「外資規制」の存在です。多くの国では、その国のビジネス保護のために外資による参入を制限している業種を定めています。そのような状況のなか、現地のパートナーとの合弁や、現地パートナーの名義で株式が保有されている場合があり、いざ株式を後継者に譲ろうとする際に、それが障害になる場合があります。

もう一つは、株式の価値が高すぎて後継者に移転できないケースです。海外子会社の株価の算定方法は、日本と異なり、原則としてその時の価値で評価する必要があります。海外子会社が土地などを保有する場合、その土地の価格が高騰しているようですとそれが株価に反映されてしまうことがあります。

海外財産の承継

海外の財産を保有する方が亡くなったとき、財産の分配手続きはその国の制度によって異なります。特に海外財産の場合は、日本にいるご家族がそれを把握していない場合も多く、また、手続きする際に、現地の言葉でコミュニケーションをおこない、書類を作成する、というのは現実的に困難です。また、海外の財産であっても、相続発生時には日本の相続税の対象になる場合もありますし、日本の税務当局は海外財産に対して課税の強化を進めていますから、事前の対策は不可欠です。

 

本来、多くの方が海外でのビジネスチャンスや有利な資産運用を期待して投資をされていると思いますが、必ずしも思い描いたリターンや後継者への引継ぎがおこなえていない方も多いと感じます。

「国際事業承継」のご支援をおこなう際は、現地と日本の専門家がチームを組んで、経営者の「経営理念」や「事業ビジョン」をお聞きしながら、最も適切な承継方法について一緒にプランを考え、さらにその実行までおこなう、ということを大切にしています。

 

【関連動画はこちら】 >>>  国際事業承継のススメ(7分04秒)

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