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2020.05.15
新型コロナ対策と経営
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アフターコロナを見据えたM&A

アフターコロナを見据えたM&A…

(写真=画像素材:PIXTA)

新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に大きなインパクトを与えています。日本においても、経済の更なる悪化は避けられそうにありません。

そのような状況下ではありますが、M&Aコンサルタントの現場の視点から『アフターコロナを見据えたM&A』についてお話をさせて頂きたいと思います。

近年のM&Aの特徴

近年のM&Aの特徴として、以下3点が挙げられます。

①後継者不足による第三“社”承継型のM&Aが多い。
②M&A件数は年々増加しており、もはや大企業だけのものではなくなっている。
③譲受企業(買手)のM&A戦略が多様化している。

 

①②は新聞やニュースなどでもよく目にするようになりましたが、2025年までに後継者不在企業が127万社に達するといわれるなど、経営者の高齢化・後継者不在の問題は切実なものとなっており、早急な対策が求められています。

その中でも第三社への承継、すなわちM&Aは一つの解決策として注目を浴び、近年大きく件数を伸ばしています。かつてあったM&Aに対するネガティブな印象はなくなったのではないでしょうか。

 

③については、従来は「水平統合」「垂直統合」「異業種進出」が主流でしたが、ここ数年は「人材獲得」を目的としたM&Aが目立ちます。
後継者不足と同様に、人手不足という社会問題を背景としており、近年M&A市場が活発化している要因になっています。
また、M&Aはもはや大企業だけのものではなく、中小企業にとっても経営戦略上の有力な選択肢となっていることも見逃せません。

以上の特徴を踏まえた上で、譲受企業(買手)、譲渡企業(売手)の視点からM&Aの「コロナショックによる現状」そして「アフターコロナのあり方」について述べていきます。

足元の状況

まず、譲受企業(買手)側ですが、業種によってM&Aの検討をストップする企業が出始めています。ただし、注目すべきはその理由です。自社または買収対象企業の業績悪化による検討中止のほか、面談や出張の禁止による検討中断、といった事例が確認されています。特に、「中止」ではなく「中断」の場合は、いずれ再開する可能性がある、と読み取れますので、使用する言葉の違いを読み解くなど、冷静な見極めが必要です。。

一方、このような環境下でも、中止も中断もせず、買収を完了させている事例は存在しますので、そういった事実も念頭に置く必要があります。

 

次に、譲渡企業(売手)側の状況ですが、こちらはコロナの影響が出る前と後で特に変わりはありません。
なぜなら、譲渡企業(売手)の後継者問題は喫緊の課題であり、コロナに関わらず解決する必要があるからです。
会社を譲渡したいというニーズはコロナの影響に関わらず存在していますし、もしかしたら加速化する可能性があると考えます。

アフターコロナを見据える~ピンチはチャンス~

過去にM&A件数が大きく減少した年がありました。
それは、リーマンショックの時です。その時は、M&A件数が再び上昇に転じるまで数年の時間を要しました。

 

では、今回のコロナ騒動が収束し再び増加に転じるまでには何年かかるのでしょうか?
もちろん、答えはわかりませんが、それほど時間がかからないと考えています。

 

なぜなら、当時と比べ、M&Aに対する認識が大きく変わり、経営戦略上の選択肢として定着していることもありますが、、コロナ禍は事業そのものに対して広範囲でダメージを与えたという意味でリーマンショック等とは根本的に異なり、M&Aを検討せざるを得ない「譲渡企業(売手)」に決断を促し、成長戦略としてM&Aを考える「譲受企業(買手)」にチャンスを与えるという側面があるからです。

 

すなわち、現在の環境下において、中止や中断が増えたとしても、しっかりと状況を見極め、時機を探ることが大切、ということです。
譲渡を希望する企業(売手)は、譲受企業(買手)が検討を再開したときに直ぐに対応できるよう、しっかりと準備を進めていきましょう。

譲受企業(買手)は、競争相手が減る可能性もありますし、もしかしたら対象企業の業績悪化により買収金額を抑えることができる「チャンス」となるかもしれません。

 

「リーマンショック時にM&Aを実行しておいてよかった・・」という話をされる経営者は多くいらっしゃいます。確かに、過去を振り返ると、不況下にチャンスを逃さず冷静な判断に基づき戦略的にM&Aを実行した企業が景気回復時に大きな成長を遂げています。
未来に向けて歩みを進めるために、M&Aをうまく活用していただきたいと思います。

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