8tipsリスクに備える経営
- 2021.02.25
- リスクに備える経営
問題社員対応の相談が急増しているワケ
このコラムのポイント
1、コロナ禍により多くの会社で問題行動を起こす社員(問題社員)が増加している
2、理由としては、「テレワーク拡充によるマネジメント不全が生じたこと」「生き残りをかけた経営を進めることにより問題社員があぶりだされ始めたこと」の2つ
3、短期的には大変ではありますが、問題社員に対して解決する絶好のチャンスが訪れている
どの企業であったとしても、問題行動を起こす社員(いわゆる問題社員)と呼ばれるような社員とはできるだけ関わりたくないとは思います。とはいえ、社員を雇用する以上、問題社員のリスクから避けて通ることはできません。
そして、コロナ禍において、この問題社員に関するトラブルが非常に多くなってきています。実際に、当社人事労務コンサル部門に寄せられるご相談内容としても、この「問題社員対応」のご相談が明らかに増加しておりますし、当社ネットワークの弁護士の方々にお話を伺っても、本当に増えているという事を話されております。まさに、企業経営者や人事ご担当者のご心労は相当のものであろうと考えます。
相談が急増している背景
職場風紀を乱す社員、働かない社員、遅刻欠勤が多い社員、ハラスメントをする社員、経歴詐称社員等々、会社にとっての問題行動を起こす社員は昔から存在しておりました。
近年においては、「採用されるスキル」に長けた社員も増加し、採用面接や適性検査は普通に突破するものの、業務を進めるにつれ、スキル的にもマインド的にも聞いていた話と違う点が散見され始め、結果として困った人材となってしまったという事例が増えているようです。この場合は退職合意にもなかなか至らず、どのように解消すればよいか?という相談も多いようです。このようなケースをなくすためにも、ASHIATO(https://ashiatohr.com/)というサービスのように、本人の同意を得て前職確認をするサービスも人気を博しています。
さらに、特にコロナ禍において特徴的なこととして、①テレワークの拡充によるマネジメント不全、②生き残りをかけた経営の推進、という2点が大きな影響を与えていると考えられます。
①のテレワーク拡充によるマネジメント不全としては、「働かない(働いたふりをする)社員」「パフォーマンスが悪くなる社員」が発生し、彼ら彼女らに「指導」をしても「改善されない(しようとする気がない)」ため、どのようにすれば良いか?という問題があげられます。
②の生き残りをかけた経営の推進については、コロナの影響で企業としての無駄を排除する中で、これまでは好業績がゆえに表に出てこなかった問題社員が、あぶりだされるように目立つようになってきたこと。そして彼らに行動を改めるように迫っても、「これまでは問題なかった」と主張し、労働者としての強い立場を利用して、行動を改めないという問題があげられます。
いずれの場合であっても、会社としてはこのような社員を放置することは、多くの会社で厳しい経営を迫られている中、看過できる事ではありません。本人が反省し行動を改めてもらえるならば良いのですが、そうではないのであれば、役割や貢献に見合った処遇への変更、場合によっては雇用契約の解消を含めたアプローチをせざるを得ないという話も多いです。
会社としては人材見極めの良いタイミングとも言える
短期的には会社も人事担当者も、問題社員と対峙するのは心理的にも辛いですが、どれだけ全体最適を念頭に彼らに変革を促しても変わらないどころか逆の動きをされるのであれば、排除せざるを得ません。そして、これらができるタイミングとしては、今が一番良いタイミングといえます。
日本では解雇することは厳しいですので、安直な対応はできませんが、適切なプロセスを経て彼らと向かい合うことで、何らかの動きが発生し、それは最終的には会社にとってプラスの結果につながります。
当社では、問題社員対応のご相談をお引き受けしております(弁護士案件になった場合は、労働法専門の弁護士におつなぎさせていただいております)ので、お困りの点がございましたら、当社担当に一声お声がけいただけますと幸いです。
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