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2025.05.15
引き継げる経営

「次世代経営チーム」は未来への投資。実践のための3ステップと3つのポイント

「次世代経営チーム」は未来への投資。実践のための3ステップと3つのポイント…

中小企業を取り巻く深刻な後継者不足と次世代経営チームの必要性

10年後、20年後、あなたの会社は誰が経営しているでしょうか?

中小企業では、後継者不足が深刻な問題になっています。今は経営状態がよい会社でも、10年単位で先のことを聞かれるとはっきり答えられない、ということもよくあります。

この問題の解決方法のひとつとして、将来の経営を担うメンバーを選び、チームとして育てる「次世代経営チーム作り」をされていらっしゃる企業もあります。

さらに、後継者問題の解決を目指すだけでなく、古いやり方を見直し、新しいビジネスやDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるなど、会社の未来に向けた戦略的な解決策を考え実行することを期待して取り組まれている方も多くみられます。

 

次世代経営チーム構築の方法

次世代経営チームを作ることは、会社の未来を考えるうえでとても重要です。具体的には、以下の3つのステップで進めます。

ステップ1:サクセッション(承継)プランの作成

まず、次世代経営チームを作る計画を立てます。ポイントは、将来の会社の姿を想像しながら、チームメンバーの選び方や育成方法、いつから引き継ぐかなどを決めることです。具体的に考えることで、何が足りないのかがわかり、具体的な行動につながります。

ステップ2:人材選抜と現経営陣からの目的と期待の共有

次に、チームメンバーを選びます。今のスキルも大切ですが、「伸びしろ」を見て選ぶことや、必要な人材がいなくても諦めないことが大切です。最初から完璧なチームはできないので、焦らずに進めましょう。

メンバーが決まったら、今の経営陣から次世代経営チームに、会社の目標や期待を伝えます。また、チームに選ばれなかった社員にもきちんと説明することが大切です。

ステップ3:経営を実践しながらチームで成長する仕組み

次世代経営チームには、実際に経営を体験する機会を与えます。たとえば、重要な課題に取り組むプロジェクトを任せたり、事業計画を作って実行する経験をさせることで、経営者として必要なことを実践的に学んでもらいます。

 

変化を起こしやすい会社とは?

次世代経営チームを作ることは、会社に変化を起こすことなので、反対する人も出てくるかもしれません。それを乗り越えられる会社は、社員同士のコミュニケーションがよく、組織が柔軟であるという特徴があります。そういう組織かどうか、以下の3つのポイントを確認し、足りない部分があれば、経営者が中心になって改善していくとよいでしょう。

ポイント1:コミュニケーションスキルの向上

会社を動かすには、信頼関係に基づいたコミュニケーションが大切です。そのためには、社員全員がコミュニケーションスキルを高める必要があります。具体的には、「人の話をよく聞くこと」と「相手のよいところを認めること」を教え、実践させることで、普段の言葉遣いを変え、社員同士の関係をよくすることを意識します。

ポイント2:世代を超えたコミュニケーションの実践

今の経営陣やベテラン社員と、次世代経営チームとの間で、交流する機会を作ります。例えば、ベテラン社員が自分の知識や経験を次世代経営チームに伝える場を作るなど、意識して世代を超えたコミュニケーションを実践させます。

ポイント3:柔軟な組織再構築と採用活動の継続

必要に応じて新しい部署を作ったり、変化を受け入れやすい環境を作ります。また、部署内での役割を変えたり、配置転換を定期的に行うことで、組織の柔軟性を高めることも重要です。

さらに、新しい考え方やスキルを持つ人材を採用することも、柔軟な組織には必要です。

 

次世代経営チームの構築は企業の明るい未来への投資

次世代経営チームを作ることは、ただ後継者を選ぶだけでなく、会社がずっと続いていくためにとても大切、ということはよくおわかりだと思います。ただ、そこに画一的な解はなく、会社にあった計画を作り実行することで、新しい成長につながるのではないでしょうか。

次世代への投資は、会社の未来への投資なのです。

次世代経営チームづくり、それを可能にする組織づくりに興味がございましたら、みらいコンサルティンググループまでぜひお知らせください。最適な方法をご一緒に考えさせていただきます。

 

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