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8tips右肩上がりの経営

2020.10.20
右肩上がりの経営

利益の概念は「持続的利益」へ

利益の概念は「持続的利益」へ…

あらためて、利益の意義は?

「この事業は社会貢献になっているのだから、利益が出ていなくても続けたい。」
「当面、利益はでないけど、他の事業でカバーできているからいい。」

 

いずれも実際にお聞きした言葉です。しかも、どちらの事業も、この度のパンデミック前から十分な利益は出ておらず、借入金の返済に窮している状況、さらに、残念ながら近い将来の回復見込みは容易ではないと考えざるを得ない事業でした。この状況、どうお感じになったでしょうか。

多くの企業で、このウイルス禍の影響を受けていると思います。もちろん、変化する需要を上手に取り込み、業績を伸ばしている企業もありますが、自粛によるダメージを受け、生きるために今も懸命に努力されている方もいらっしゃいます。その中で「事業の存在意義」や「社会的使命と利益のバランス」を考えさせられたという経営者も少なくはないのではないでしょうか。

世界の潮流は「短期的利益 < 持続的利益」

一部報道でもされていますし、経済誌などでも話題になっているのが、いきすぎた株主資本主義を是正する考え方です。(2020年1月のダボス会議では「ステークホルダー資本主義」と呼ばれていました。)

近年の株主資本主義では、株主への利益還元、すなわち株価や配当、自社株買いなどを続けるために、どうしても短期的に利益を出す思考に陥りがちでした。その風潮が社会のさまざまな歪みを生み、また、環境問題の一因にもなっていることはご承知のとおりです。

最近よく取り沙汰されるようになった、ステークホルダー資本主義は、これまでの株主至上主義が生み出した短期的利益思考をあらため、顧客や取引先、社員、そして社会といったあらゆる関係者の利益を考える、というものです。あらゆるところで目にする機会が増えたSDGs(持続可能な開発目標)の文脈も含め、先進国と呼ばれる国々が、少子高齢化による労働人口の減少と社会保障負担の財政圧迫、といった現実的に避けて通れない社会課題に直面し、「経済成長」以外の価値観を模索せざるを得ないことが背景にあるように思います。

正直なところ、これまで散々「グローバル資本主義」「株価至上主義」といって「利益」や「株価」といった「わかりやすい結果指標」に慣れてしまっていたので、その転身には困惑するところもありますが、日本の経営者が古来から大切にしてきた「三方よし」の価値観に通じるものがあり、社会の中で「持続的な利益」を生み出すことこそが事業活動の原点になるべき、という本来あるべき姿が社会通念化することには、気持ちが強くなります。

あらためて、「利益」を考える

冒頭にご紹介した言葉をいま一度振り返ってみると、いずれも「利益」という単語を従来の「短期的利益」という概念で使用しているのではないかと思います。これを「持続的利益」という概念で置き換えるとどうでしょうか。持続的利益を生み出せなくなっている事業に存在価値を見出せるでしょうか。

みなさんの携わっている各事業が生み出す「利益」、それが持続的なものかどうかをあらためて考えてみていただければ、と思います。もちろん、残念ながら足元で利益を生み出せていないとしても、この災禍が収束したあとには持続的利益を生み出すことを目指して踏ん張っていただくことを願ってます。

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