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KPIマネジメントは人の心理をベースに!

KPIマネジメントは人の心理をベースに!

KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)と聞くと、以前は「小難しい話」「うちのような零細企業には関係ない」など否定的なご意見も聞かれましたが、昨今では、中小企業の間でも自社の経営目標を達成するために「KPI」を設定し、経営に活かす流れが増えてきています。

 

KPIはうまくいっている???

業績の向上、従業員育成、などの経営課題の解決のために、売上高・顧客単価・アポイント数・成約率・リピート率、など様々なKPIを設定して目標の実現を目指すのですが、実態としてはKPIの設定がうまく機能している、といえる企業は少ないようです。

例えば、KPIに関して下記の課題をよく耳にします。

 

✔設定したKPIの設定数が多く、複雑なため、「従業員が意識できていない」

✔それらしいKPIを設定したが本来の目標に関連性が乏しく、「形骸化している」

✔数値目標を追ことに捉われ品質が低下し、「顧客からの苦情が出始めている」

 

など、状況は様々ですが、むしろうまくできていると言い切れる企業は多くないようです。

 

実行する人の心理がポイント!

なぜ、KPIを設定してもうまくいかないのでしょうか?

それは、その「KPIを実現するために行動する人の心理」にあると言われています。

 

例えば、ある企業が営業担当に向けて「顧客訪問数」をKPIに設定したケースを見てみましょう。

経営者としてはそこを増やせば業績が上がると信じているため、KPIに設定したのですが、営業担当者が思うように動いてくれません。

営業担当者に本音を聞いてみると、「お客様と会うことが実はストレス」「訪問が増えても業績が上がるかどうかわからない」等々の意見が出てきました。

このような状況ではいくらKPIを設定しても現場は動かず、当然目標達成もできません。

 

ストーリーでKPIを考えるのが秘訣!

ここでの問題点は大きく二つあります。

一つ目は、実行する営業担当者の心理を考えずにKPIを設定していることです。

「顧客訪問数」をKPIに設定しても、実際に行動する社員が「お客様に会うことがストレス」ということでは、当然実現できるはずはありません。

なぜ、「お客様に会うことがストレス」なのかを深掘りする必要があります。このケースでは、「お客様と話すネタがない」、「商品知識が乏しい」などが意見として出ていましたので、例えば、お客様と話すネタや商品の提案について標準化をおこなったうえで、その「標準化された提案を提供すること」などをKPIとする必要があるのでしょう。

二つ目として、「訪問が増えても業績が上がるかどうかわからない」という言葉からは、KPIを実現してもどのような効果があるのかを営業担当者が理解していない、ということが想定されます。

KPIの設定においては、実現した場合にどのような状態になるのかを共有しておくことが重要です。「顧客訪問数の増加」⇒「顧客との関係性が強化」⇒「成約率の増加」⇒「業績の向上」という流れを共有して、KPIを達成することでどのような状態になるのかをストーリーで共有する必要があります。

 

このようにKPIについては、実行する人の心理を踏まえて本質的な課題を洗い出し、どのような世界が作れるのかをストーリーで語ることが成功の秘訣です。

みなさまにおかれましても、いま一度、KPIについて見直しをしてみてはいかがでしょうか。

 

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