みらい経営者 ONLINE

経営課題の発見・解決に役立つ情報サイト

みらい経営者 ONLINE

  1. 右肩上がりの経営
  2. ベトナム人労働者を雇用する際の注意点とポイント

8tips右肩上がりの経営

2019.10.18
右肩上がりの経営
  • 人手不足対応
  • 人材教育
  • 採用
  • 人事

ベトナム人労働者を雇用する際の注意点とポイント

ベトナム人労働者を雇用する際の注意点とポイント…

(写真=画像素材:PIXTA)

ここ近年国内における在留ベトナム人の数が増加しています。首都圏では街角のコンビニなどでベトナム人の店員を見かけることも少なくありません。増加の背景には、外国人労働者や留学生の受け入れ増加とベトナム政府の労働政策が挙げられます。

日常生活に限らずビジネスシーンにおいてもベトナム人の存在はこれからさらに身近になるでしょう。今後ベトナム人労働者の雇用を考えている企業に向けて、採用のポイントなどを解説します。

25万人超に急増するベトナム人労働者

近年に入り、ベトナム人の労働者数は増加の一途をたどっています。2017年のベトナム人労働者数は前年同期比4割増となる24万人で、国別では中国に次いで2番目に多い数字です。この背景には、国内労働者人口の減少に対応するために政府が進めている外国人労働者の受け入れや、技能実習制度の活用などが一因となっています。

それに加えて、ベトナム政府が労働者を国外へ送り出すことを経済政策の一つとして進めていることも要因として挙げられます。ベトナム政府は海外に送り出した人員の総数を目標値として毎年設定しており、日本への送出の目標数も増加傾向にあります。

このように日本の受け入れ制度とベトナムの送出制度の双方がマッチしているため、国内におけるベトナム人労働者の数は急激に増えつつあるのです。

IT先進国を目指して人材育成を進めるベトナム

外国人を雇用するにあたり、文化や慣習による違いが課題に挙げられることは少なくありません。ベトナムは大乗仏教が文化として根付いており、価値観は日本のそれと大きくは変わりません。加えて、ベトナム国内では第一外国語として日本語を扱っているため、日本語が喋れるベトナム人も増えつつあり、雇用にあたって言語の壁は比較的越えやすい傾向にあります。

IT技術者が多いのもベトナムの特徴です。ベトナムはIT先進国を目指しており、2020年までに100万人がIT業界で働くことを目標としています。このため、ベトナム国内の4割以上の大学でICT(情報通信技術)を教えています。これらの条件から、今後日本国内では単純労働のみならず、IT技術者としてのベトナム人が増えてくる可能性は高いといえます。実際に大手IT企業ではベトナム人技術者の採用を進めているところもあります。

日本で採用するべきか、ベトナムで採用するべきか

ベトナム人を雇用する際、まず考えるべきポイントに「日本国内でベトナム人を採用するのか、それともベトナム国内で採用するのか」という点が挙げられます。

日本国内におけるベトナム人の数は年々増加しているため、採用も日本国内で行うほうが効率的に思えます。しかし、日本国内に滞在している外国人の多くが留学生や技能実習生である現状を考えると、優秀な戦力となる人材を確保するのは容易ではありません。

企業側が日本国内に在留しているベトナム人留学生に高いビジネススキルや能力を求めている場合、他の国内企業と獲得競争が生じます。当然倍率も跳ね上がり、雇用にあたってあまり優位性を得ることができなくなります。また技能実習生については転職ができないため、採用は不可能です。

これらの条件を考えると、国内におけるベトナム人の数が増えたとしても、企業として優秀な人材を採用する場合にはメリットになりにくい面があることは否めません。この点を考えると企業の人事担当者などが直接ベトナムに赴いて、現地でベトナム人を採用するほうが企業側のニーズを満たしやすい可能性があります。ただし現地採用の場合、採用コストが高くなることや日本語スキルが低くなる傾向があります。また、来日の準備や来日後のサポートなどにも時間やコストがかかる点は留意しておくべきでしょう。

ベトナム人の雇用と定着を実現するために気をつけるポイント

ベトナム人を採用するにあたって気をつけるべきポイントがいくつかあります。まず挙げられるものが、日本とベトナムとの労働における価値観・概念・制度の差などについて、労働者側に理解を求めることです。

たとえば日本では、いまだに年功序列や終身雇用の制度が残っている企業が少なくありません。しかしこれらについてベトナム人への説明を省略してしまうと、ベトナム人労働者側から「なぜ成果を出しているのに、周囲の日本人より賃金が低いのか」というような不満が出てしまうおそれがあります。

また日本語能力の把握も重要になります。どのような教育を受けて、どの程度日本語を理解できるのか、日本語の読解力についてもレベルを見極めることが大切です。日本語の習得や理解は、業務への対応のみならず、周りの日本人とのコミュニケーションや日本文化への早期適応にもつながります。

また、採用から定着につなげるためには入社後のフォロー体制の仕組みづくりが肝要です。人事担当部署を中心に、生活面のバックアップや適正な人事評価、コミュニケーションの強化、スキルアップにつながる研修などについても注力する必要があります。

ベトナム人労働者との共生でビジネス拡大を目指す

日本国内における労働者人口の減少への対処として、国内で従事するベトナム人労働者の数は今後さらに増えていくことが予想されます。グローバル化社会への対応の一環として、ベトナム人との相互理解が得られる労働環境の構築を目指すことは、今後のビジネス拡大に向けてさらなる飛躍をもたらすものだと言えるでしょう。

PREV
ビジネスシーンの重要な意思決定で効力を発揮する「O…
NEXT
人手不足を解消!外国人雇用枠の拡大に伴う「特定技…

ページトップへ