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2020.09.16
世界を駆ける経営

【中国】コロナ時代のオンライン教育

【中国】コロナ時代のオンライン教育…

新型コロナウィルスの感染が発生して以来、中国教育部は「停課不停学(休校しても学習は続ける)」の方針を堅持しており、教育機関は民間企業から提供されたオンラインプラットフォームを利用して教育活動の維持を工夫してきました。

 

オンライン教育市場は、新型コロナウイルスの感染拡大前から、持続的な成長が見込めると注目されていた分野です。特に、K12(幼稚園年長から高校卒業までの13年間に該当する世代)を対象に、定期テストや受験対策を提供する学習塾では、業界各社でオンライン化が推進されていました。

授業がオンライン化されたことにより、オンライン教育でのインターネット利用者は2018年12月で2億人であったのが、2020年3月時点では4.2憶人となり、2倍以上に急増したことが分かります。中国の学校教育活動において、短期間で一気にオンライン化が実現したわけではありませんが、オフラインとオンラインとを統合した新たな教育モデルが形成されたといえます。

 

オンライン教育システムの開発に取り組んでいるのは、専業企業だけでなく、アリババのような大手IT企業も参画しています。アリババは、既存のオフィス用管理ツールアプリに多数の生徒が同時に授業へ参加できる機能や、出欠管理機能などを追加し、学校の教育活動をサポートしています。

 

 


9月の秋学期に向けてオンライン教育業界の最新の動きとして、アリババグループのアプリ「Alipay」と「Dingtalk」の連携がさらに深化し、各種教育産業向けのプラットフォーム「支課堂」の提供が開始されています。「支課堂」は、塾やスクールなどさまざまな教育機関と受講希望者とのマッチングをオンラインで支援するサービスで、ユーザーは学習カテゴリーごとに各教育機関が提供している学習コースから自分の気に入ったコースを選べる仕組みとなっています。もちろん、すべてのコースは「体験」が可能となっているので、比較検討もできます。

さらに、何と言ってもユーザー側の魅力は、オンラインになったことによる低価格化です。教育機関間の競争も激しく、かなりの低価格が実現しています。

「支課堂」に登録する教育機関に対しては、ビッグデータの活用による販売促進や効率的な財務データ管理など、ビジネス面をサポートするサービスがあり、その結果、教育機関の運営効率は、リアル教室に比べて大幅に改善し、しかも顧客獲得コストが約40%の節約になるといわれています。

 

オフラインとオンラインが統合された新たな教育モデルはこれからも出現すると思います。気になる課題としては、低品質の教育機関の乱立と過大広告によるクレームの多発です。ただ、これらも、市場における激しい競争により、いずれ淘汰されることでしょう。今後の教育産業は、教育機関とITとの連携によって更に深化し、質の高いオンライン教育ビジネスが拡大していくと考えられます。

 

<参考>
「運用者の視点:中国のオンライン教育」

「中国のオンライン教育の展開と今後の展望」

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