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8tips真のデジタル経営

2019.10.11
真のデジタル経営
  • デジタルシフト
  • 事業の効率化

新しいデジタル技術で新しい価値を生み出すデジタルトランスフォーメーション

新しいデジタル技術で新しい価値を生み出すデジタルトランスフォーメーション…

(写真=画像素材:PIXTA)

IT技術は日進月歩で進化し、私たちの生活は急速にデジタル化が進んでいます。休日のレクリエーションについてパソコンやスマートフォンで調べ、通販サイトで必要なものを揃えます。ホテルは宿泊サイトで予約し、交通手段もインターネットで検索します。最寄り駅に着いたらスマートフォンのアプリでタクシーの配車を頼み、現地では地図アプリを使って目的地までの道のりをたどることになるでしょう。

今や切っても切り離せないデジタル化の波はビジネスの世界も変革させています。デジタルを通じた新しい価値創造のことを「デジタルトランスフォーメーション(DX:デジタル変革)」と呼び、政府も推進しています。

デジタルトランスフォーメーションによって新規ビジネスを創造

DX2004年、スウェーデンにあるウメオ大学のエリック・ストルターマン教授によって提唱されたと言われています。DXの定義を簡潔に述べると「新しいデジタル技術を活用することで、これまでのビジネスモデルから脱却し、新しい価値を生み出すこと」とされています。

DXの定義は広範囲にわたり、さまざまなデジタル技術を内包するため、把握しにくい面もあります。先述のホテルの予約でたとえると、たとえば宿泊客がホテルを予約したり、逆にホテルの従業員が顧客を管理したりするような仕組みはビジネスの効率化には大いに貢献しますが、それ自体が新しい価値を生み出しているわけではありません。

しかし、たとえば同じ地域に林立する複数のホテルの料金を比較したり、同じホテルの別の部屋同士の料金比較ができたりするサービスが新たに生まれ、民泊のような新しい宿泊システムも生み出されました。このようにデジタル化によって、既存とは異なる新しいビジネスモデルが生み出されることがDXなのです。同時に、今までとは違った業界のプレイヤーがデジタルテクノロジーを駆使して新規参入し、新たなサービスやサービスを生み出すこともDXの特徴の一つです。

デジタルトランスフォーメーションによる3つの実例

DXが社会に与える役割を一言で述べると「デジタル化による新しい視点と世界」であると言えます。以下にDXの実例をいくつかご紹介します。

・農作物病害警報

オランダに拠点を置くNPO法人ウォーターワッチ・コーペラティブは、農作物の成長をモニタリングし、種類ごとに病害の可能性を警告するアプリを提供しています。このアプリは衛星やドローン、農作物従事者からの情報を駆使し、天候、農作物の種類なども取り込んでいます。複雑なアルゴリズムによる計算・分析によってビッグデータとして農作物の状況をシンプルに可視化することに成功し、病害による農作物被害の軽減を実現させました。

・医薬品の安全性を確認

世界では粗悪な偽造薬品によって年間100万人もの患者が命を落としています。これに対してドイツのベーリンガー・インゲルハイムは、医薬品のシリアル番号管理ソリューションとサプライチェーンネットワークのデータ交換システムを提供することで、医薬品に対する正規品の裏付けと安全性を担保することに成功しました。

・野生動物の保護システムと貧困への取り組み

アフリカ南部では希少な野生動物が日々密漁されています。NPO法人のERPElephants, Rhinos & People)は、IoTとドローンを駆使してゾウやサイなどの希少動物の保護を行っています。また同時に密漁のきっかけとなる地域の貧困問題に取り組み、エコツーリズムのプロジェクトなどを立ち上げ、現地の人々が生活できるような仕組みづくりに貢献しています。これによりERPは人間と野生動物の共存という、新しい価値の提供に成功しつつあるのです。

日本政府が促進しているデジタルトランスフォーメーション

DXは、日本国内でも官民それぞれによる取り組みが始まっています。経済産業省は国内業者のDXについて分析し、いくつかの課題を打ち出しています。経済産業省が発表した「デジタルトランスフォーメーションに向けた課題の検討」によると、国内企業がDXを推進することは、利益や生産性の向上、新製品・サービスの提供に寄与するものであるとしています。また企業にとって、顧客からの評判やロイヤリティ、顧客維持率の向上が得られやすいものであると指摘しています。

また同分析によると、国内企業の多くはIT関連費用の8割が現行システムの維持管理に充てられている上、現行システムそのものが老朽化もしくは複雑化・ブラックボックス化しているため、これが負債となって国内企業のDX推進の足かせとなっていると結論付けています。

DXを実現させるためには現状の情報資産を分析・評価し、「機能縮小・廃棄」「現状維持」「クラウド上で再構築・機能追加」などの仕分けを実施しながら戦略的なシステム刷新を推進する必要性を説いています。

デジタルトランスフォーメーションに置いていかれないために

古いシステムやビジネスモデルを刷新することは困難を伴いますが、老朽化した設備の交換や斬新な価値創造、そして新規IT事業への投資の促進は、今後国内企業が世界に置いていかれないための必須事項であると言えます。日々進化を続けるデジタル化社会に対応するため、企業はDX化の推進が必要であると言えるでしょう。

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