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  1. <与論>どうすれば観光 × 環境は両立できるのか?
    ~ オーバーツーリズムから学んだこと

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<与論>どうすれば観光 × 環境は両立できるのか?<br> ~ オーバーツーリズムから学んだこと…

2023.11.29

<与論>どうすれば観光 × 環境は両立できるのか?
~ オーバーツーリズムから学んだこと

最近、オーバーツーリズム(観光公害)が話題となっていますが、オーバーツーリズムの実態と解決策、観光 × 環境の両立の可能性を探るため、過去にオーバーツーリズムを体験し、現在は持続可能な観光地100選に選ばれた与論島(鹿児島県与論町)を訪問しました。

 

持続可能な観光地トップ100選

1970年代後半~1980年代に与論島では観光ブームが起きました。鹿児島県の最南端、海や砂浜などの美しい自然を目当てに、ピーク時は年間15万人の観光客が訪れました。

4畳半のスペースに5人が宿泊、メイン通りは自転車も入れないという、明らかに島のキャパシティを超えた状況だったそうです。

しかし、「沖縄返還前後の南国ブーム、海外旅行が高値の花だった時代の国内旅行ブーム」による一過性要因が高い与論島観光の人気は長く続かず徐々に観光客が減り、多くの民宿施設が倒産しました。その経験から、「経済的利益を追い求めて何でも取り組むべきではなく、中長期的にみて物事を判断すべきである」ということを学んだそうです。

昔の経験を教訓にし、持続可能な観光を目指しており、2023年の「世界の持続可能な観光地トップ100選」(オランダを拠点とする国際認証団体、グリーン・デスティネーションズより発表)にも選ばれました。

 

「観光 × 環境」を両立させるために

一般社団法人 E-Yoron 事務局長の池田龍介氏は、「人が来れば来るほど綺麗になる砂浜にしたい」という想いで、2014年から海岸のゴミ拾いをはじめ、2017年にはいつでも誰でも拾うことのできるよう『拾い箱』を設置しました。また、捨てられるはずだった廃棄物や不用品を活用し新しい製品に生まれ変わらせたアップサイクル商品の企画・販売、スタディーツアーの運営、大学での講義などの活動をされています。

「観光 × 環境」を両立させるために、「遊ぶ」観光だけではなく「学ぶ」観光を増やしていくことが必要との説明を受けました。

 

「学ぶ」観光には、以下のメリットがあります。

(1) 繁忙期と閑散期のギャップ縮小

 夏に観光客が集中するため、内容次第ではオフシーズンにも観光客を集められます。

(2) 長期滞在型観光で環境への負担を軽減

 飛行機移動は環境への負担が非常に大きいため、観光客数ではなく滞在日数を増やします。

(3) 人手不足の解決

 暮らしの体験として農業等を手伝ってもらうことで人手不足解消につながります。

 

今回の与論島訪問を通じて、地元に対して熱い想いを持って活動されている方々のお話を伺い、改めて自分の出身地やいま住んでいる地域を「持続可能な」場所にするために、何が必要で、何をしなければならないかを考えるようになりました。

1人でできることに限界はありますが、少しでも地域創生のために活動をしていきたいと思います。

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