8tipsリスクに備える経営
- 2019.10.18
- リスクに備える経営
資産運用はリスクが高いという誤解
「資産運用はギャンブル性が高く、リスクも高い」と考えている人は少なくありません。資産運用や投資に馴染みがない人ほど、その危険性ばかりに目を向けてしまうものが、実際のところはどうなのでしょうか。資産運用とリスクの関係について、詳しく見ていきましょう。
資産運用はリスクが高いのか?
資産運用は、本当にリスクが高いのでしょうか。確かに、リスクのない投資商品は存在しません。投資そのものが「リスクを取ってリターンを得る」ものなので、リスクを完全に避けることは不可能なのです。その点では、リスクを嫌う人が「資産運用はリスクが高い」と考えるのも理解でできます。
しかし、よく考えてみてください。資産を持つ上で、完全にノーリスクのものは存在しないのです。銀行に預金している場合でも、その銀行が破綻すれば保障される資金は限られます。また、インフレによって物の値段が上がれば、相対的にお金の価値が下落します。未来は何が起こるかわかりません。「何も対策を講じない」こと自体が、ハイリスクなのです。
リスクはコントロールできる
大切なのは、存在するリスクから目をそらさないことです。「こうすれば絶対に安心」「これで将来は安泰」などと確約されるものはないことを理解し、リスクと向き合うことから将来への適切な備えが始まります。リスクを無視するのではなく、どのようなリスクがどのくらいあるのかを把握し、それらを自らコントロールすることで不安を解消していくのが、正しいアプローチと言えるでしょう。
資産運用とは、リスクとリターンを把握したうえで、意思決定を行うプロセスそのものです。リスクとリターンのバランスを考慮しつつ、取れる範囲のリスクを取っていくこと。その上で避けるべきリスクにあらかじめ対処し、可能な限りコントロールすることが求められます。リスクに対して消極的な姿勢を取っていたら、いつまでもリスクは減りません。むしろ、攻めの姿勢が大切なのです。
見えないリスクを避け、見えるリスクを取ること
このように、資産運用は「リスクの選択」を可能にします。リスクから目をそらすのではなく、見えているリスクを積極的に取っていくことが、適切な判断につながるのです。闇雲にリスクを恐れるのではなく、資産運用によってリスクをコントロールしていくという姿勢が重要なのです。
(執筆:立石守 みらいウェルス株式会社 代表取締役)
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