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8tips右肩上がりの経営

2019.10.11
右肩上がりの経営

ビジネスで差をつけるヒントは、手土産にあり

ビジネスで差をつけるヒントは、手土産にあり…

(写真=画像素材:PIXTA)

取引先への訪問や接待の場を彩り、時には会社を象徴した感謝の念やお詫びの気持ちにすらなり得るビジネス上の大事なアクセント。それが手土産です。あいさつとともに渡す手土産一つがきっかけで、その後の商談がスムーズに進展したり、はたまた相手を怒らせて、取引そのものが終わってしまったりするケースは決して珍しいものではありません。

なぜなら、手土産とは相手への敬愛の念とともに自社の人となりを形に表している側面もあるからです。手土産は、単に心がこもっていればそれで良いというわけではありません。本稿では、手土産選びのポイントからビジネスパーソンとしての心構えを学んでゆきます。

手土産とは、心配り

ビジネス上での手土産とは、一言でいえば「ビジネスにおける、取引先・お客さまへの配慮」のことです。あまりにも安いものでは相手を軽んじているように映りますし、高価であっても相手の心とかけ離れたものを渡してしまえば、それはいわゆる「つまらない」手土産になってしまいます。そこで、まずは次のような点に心を配ってみましょう。

・相手はどんな人なのか
手土産のすべてはこれに尽きます。渡す相手が男性なのか、女性なのか、年齢層や役職、趣味や出身地など、切り口を見定めることが大切です。手土産とは、一言でいえば相手へのおもてなしの心なのです。たとえば、会合で遠くからわざわざ電車でいらっしゃったお年寄りの方に、有名だからと重たいようかんを手土産に渡したらどうなるでしょう。帰りには、来たときよりも疲れる思いをしてしまいますね。そのような場合には当然、軽くてかさばらないものを選ぶのが正解です。手土産とは思いやりでもあるのです。

・TPOで考える
手土産を渡す際は、それがどのような場なのかをしっかり想定することが大切です。たとえば、クレームが入った際の謝罪の場であるにも関わらず、相手が好きだからとちょっと変わったものを持っていったりすれば、火に油を注ぐ事態になりかねません。逆にプライベートに近い場でお堅いものを持っていっても、あまり喜ばれはしないでしょう。TPOはとても大事です。儀礼的な場なのか、もっと親密になるための場なのかなど、状況についても思いを馳せることが肝心です。

・渡した後を想定する
渡された手土産は、たとえば菓子折りであれ、フルーツであれ、少なくとも相手の会社で多くの人の目にさらされるでしょう。そのとき高級メロンなどは確かに見映えは良いかもしれません。しかし、渡した相手が昭和の雰囲気の会社であれば、もしかしたら女性の社員の方が、部署の人たちのためにそれを切り分けないといけなくなるかもしれません。

また、部署の人々も、皿に盛られた大きなものをわざわざスプーンで食べなければなりません。それはやはり少々面倒というものです。逆に役員などに渡すのであれば、帰社した後、秘書の方がサッとそれを切って出してくれる可能性もあるでしょう。食べ物一つ取ってみても、相手のその後まで考えるのも大切なのです。

ステップ上の手土産は強い武器になる

手土産を渡す相手がプロジェクトのキーファクターであったり、ほとんど知らない相手であったりするときには、手土産が大事な武器になることもあります。前者の場合、たとえばある程度のステータスのある手土産の中から、ひと目見ただけでプロジェクトのコアを想起させるようなものを渡してみることもよいでしょう。一方、飛び込みに近い営業であれば、自分のふるさとのものを渡してみたりするだけで会話の糸口になることもあるでしょう。

手土産を渡す際、一番のNGは「自分の好きなもの」です。立場や年齢層が大きく違ったり、性別が異なったりする相手に喜ばれるものを渡すのはなかなか難しいものです。そういうとき、人は知らず知らずのうちに自分の好きなものを選ぶ癖が出てしまいます。しかし、自分の好きなものを渡すくらいであれば、のしをつけても違和感のない手土産を渡すほうがよっぽど無難です。

おかしなものを手渡した結果、相手に苦虫をつぶされた顔をされたり、また表面上はうやうやしくても「わかっていないな」と内心で軽んじられたりするおそれも否めません。手土産は武器にもなりますが、同時にリスクを負うものであることも忘れてはなりません。

手土産の目的を考える

手土産にはそれぞれに目的があります。たとえば商談であれば、さらなる親密な取引やお互いの発展が目的です。謝罪であれば、自社の価値をこれ以上毀損させないことが目的になります。この点がわからないと、一体何を渡せばよいのか皆目見当がつかないといったことにもなりかねません。

手土産の選び方、コミュニケーションの方法、お礼状の書き方、ビジネスマナー、クレーム対応などビジネスマンが覚えることは数多くあります。それらはいずれも「取引を行う相手への配慮」なのです。相手への礼節を守り、それができたうえでお互いの発展につながるような手土産選びを心がけましょう。

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