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2019.10.18
引き継げる経営
  • 事業承継

事業承継の新しいカタチ - 「ベンチャー型事業承継」とは?

事業承継の新しいカタチ - 「ベンチャー型事業承継」とは?…

(写真=画像素材:PIXTA)

事業承継といえば、ここ数年毎日のように耳にする言葉ではないでしょうか。あらためて語るまでもありませんが、事業承継と聞くと、相続税対策・株価対策といった「財産」に関する話、そして、株式の移転といった「経営権」に関する話を思い浮かべられる方も多いかもしれません。もちろん、それらも重要で慎重に対応すべきですが、どの企業も、「事業」そのものをどのように繋げていくか、という観点を避けて通ることはできません。

事業の承継はうまくいかない?

親族内で後継者が複数いて安泰に見える場合でも、兄弟や従兄弟同士が互いに遠慮し合ったり、逆に誰も事業に関心がなかったりすることで、事業が停滞してしまうことも見受けられます。また、なんとか後継者が確定した場合でも、後継者が古参の社員を尊重せずに無用な反発を生んだり、無理にリーダーシップを発揮しようと焦って空回りしたり、という事例も散見されます。

ただ、そもそも社会環境も違えば、創業(事業の立ち上げ)と承継(事業の引き継ぎ)では求められる資質も異なるものですが、後継者を創業者と重ね合わせて比較評価する、ということがこのような「うまくいかない」事態を生んでいるといっても過言ではないように思います。

ベンチャー型事業承継のススメ

これらの課題をスムーズに乗り越える方法としておすすめしたいのが「ベンチャー型事業承継」です。
ベンチャー型事業承継では、リーダーシップ成功体験を通して、創業者と比較評価される状態を脱し、後継者の自信を高めることに主眼を置きます。

「ベンチャー」という言葉から、「全く新しい事業」をイメージされる方も多いかもしれません。もちろん、新規事業を企図することはこの先行き不透明な時代においては非常に重要な経営戦略ですし、成功すればこれ以上ない大きな自信になることは間違いないでしょう。ただ、ここでいう「ベンチャー型事業承継」では、新規事業だけを指すのではなく、既存事業を磨き上げる、たとえば、既存商品またはサービスを見つめなおし、その内包する価値を別の用途やマーケットに展開する、といった方法も含まれるのです。

ベンチャー型事業承継を成功に導くポイント

このようなベンチャー型事業承継をスムーズに成功させるために、ポイントを2つご紹介します。

一つ目は、「右腕人財」です。後継者が将来に向けて長く事業を続けていくためには、どうしても後継者を支える人財が必要です。そうであれば、このベンチャー型事業承継の取り組みをその右腕人財と一緒におこなっていくとどうでしょうか。共に苦労し、成功体験(時には失敗体験)を共有することで、「同志」のような関係性が構築され、後継者の人生におけるかけがえのない財産となるはずです。

二つ目は、「外部第三者」の活用です。ベンチャー型事業承継、と一口にいっても、スムーズに進捗するものではありません。取り組むプロジェクトが迷走することも、場合によっては、創業者や古株社員、さらには、右腕人財とさえ衝突することがあります。そのような際に、方向性を微修正したり、関係性が破綻する前に調整をおこなったり、といった黒子的な第三者の存在が役に立つのです。もちろん、急に知らない第三者がそんなことをできるはずもありません。このベンチャー型事業承継の取り組みを一緒に伴奏する外部第三者(経営コンサルタントなど)を最初から用意しておくことが大事です。

右腕人財が社内にいなければ、迷わず外部から採用を

先ほど、右腕人財の必要性を述べましたが、社内にはいない、というケースもあるでしょう。そういった場合は、迷わず外部から採用すべきです。もちろん、誰でもいいわけではありません。どういう人財を採用したいのか、後継者自身が考え、自己の責任において採用活動をおこなえばいいのです。

ただ、その際には注意しなければならない点があります。たとえば、上場大企業にいた優秀な人財は中堅中小オーナー企業とのガバナンスギャップに必ず悩みますし、転職後すぐに最高のパフォーマンスを発揮しようとして空回りすることもよくあることです。採用した右腕人財の心理も予測しながら、組織に定着させていく、これも後継者にとっては大事な仕事ですが、ここでも経験豊かな外部第三者の知見や立ち位置を活用することができるのです。

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