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2019.10.11
最大効率の経営

M&Aマッチングサービスのメリット・デメリット

M&Aマッチングサービスのメリット・デメリット…

(写真=画像素材:PIXTA)

事業承継を成功させる手段としてM&A(Merger and Acquisition:企業の合併買収)は社会に浸透しつつあります。そのニーズは中堅中小企業においても年々増加している現状です。この背景には深刻な後継者問題があります。事業継承を受け入れてくれる親族、あるいは能力のある第三者が見つからず、頭を痛める経営者も少なくありません。

M&Aを行うにあたり最も重要なことは、より良い買い手を見つけることです。本稿では会社を承継したいが後継者が見つからないと悩む経営者に、M&Aマッチングサービスのメリット・デメリットをお伝えします。

一般的なM&Aで関わる専門家たち

M&Aにおける買い手候補先へのアプローチや交渉は、M&A仲介会社やM&Aアドバイザーに任せるのが一般的です。スキームに応じて税務上の取扱いも変わるため、企業オーナーに譲渡所得などが発生して課税されるような場面では、税理士などに相談することが望ましいでしょう。

また、譲渡対価を検討する場面には、公認会計士やファイナンシャル・アドバイザリー会社に株価算定を依頼することも考えられます。このほかにも株式譲渡契約にかかる法的な問題については弁護士に相談したり、役員変更登記については司法書士に依頼したりする場合もあるでしょう。

M&Aの一般的な流れ

以下では、M&A手続きの一般的な流れについて説明いたします。

①案件の打診

M&A仲介会社やM&Aアドバイザーなどを通じて、買い手候補となる企業に情報提供や案件の打診をしてもらいます。その際、「ノンネームシート」という匿名資料で売り手企業の概要を提示します。

②詳細情報の開示

案件に対して興味を持ってくれた買い手候補がいれば、「秘密保持契約(NDA)」を締結した上で、詳細情報を開示します。自社の沿革や事業内容、財務状況などの詳細情報をまとめた資料は「インフォメーション・メモランダム」と呼ばれることもあります。

③トップ面談および基本合意

情報開示を受けた上で次のステップに進む場合には、トップ同士の面談が行われます。そこでは経営者視点での質問や意見交換、方針の確認などが主目的となります。

両社でM&Aの意思確認ができると、M&Aスキーム(売買手法)、譲渡対価、スケジュールなどを含む基本合意書が取り交わされます。あるいは意向表明書(LOI)として文書化されることもあります。

④デューデリジェンス

基本合意ないしは意向表明書を前提として、公認会計士・税理士・弁護士・社労士などにより「デューデリジェンス」と呼ばれる詳細な調査が行われます。これは買い手候補が、対象会社の資産の実在性、評価の妥当性、簿外負債の有無などを確かめるために行うものです。

⑤条件交渉および最終契約書

上記の「デューデリジェンス」の結果を踏まえて、譲渡対価などの条件を交渉します。契約条件についてお互いが納得して合意に至れば、最終契約書の締結となります。

このように、M&Aは従業員から経営者に至るまで、多くの人員と資産、そして長期的な取り組みが求められる専門的な分野です。さらに売買である以上、売り手と買い手が直接やり取りをすると、感情面も含めて問題が生じることは往々にしてあり得ることです。だからこそそういったリスクを回避し、より満足のゆくM&Aを成功させるために、M&Aを行う際には仲介会社やアドバイザーに依頼するケースが多いのです。

買い手候補企業を「プロ」が探すM&Aマッチングサービスも

とはいえ、検討段階から、M&A専門会社にアドバイザーを依頼すると、買い手候補が見つからず、着手金を支払うだけで終わってしまう可能性もあり、M&A専門会社に初期検討段階で依頼することは、費用や買い手候補となる企業選定に要する労力等を勘案すると、敷居が高いと考える中小企業経営者も少なくありません。

そんな経営者にとって比較的容易に、そして安価に買い手候補となる企業を探すことができるシステムがM&Aマッチングサービスです。登録したものの買い手候補のオファーがこない、ノンネーム情報をどう入力してよいかわからない等、M&Aマッチングサービスを利用することのデメリットもありますが、それでも一度検討してみる価値は十分にあるといえます。

人生をかけて育てた会社を誰に引き継ぐかという選択

人生をかけて育ててきた会社を、誰にバトンタッチするのか、これはオーナー経営者にとっては、避けることのできない大変重要な課題です。その相手が親族・第三者にかかわらず、多くのオーナー経営者は、会社をさらに成長発展させ、従業員を大切にしてくれる、そんな人が後継者であることを望まれています。より良い「誰か」を見つけるために検討する多くの選択肢の中の1つとして、一度M&Aマッチングサイトを訪問してみてはいかがでしょうか。

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