奥尻島（奥尻町）は北海道の南西部に位置し、美しい自然環境と温かい地元の人々が魅力の場所です。先日、奥尻を訪れる機会があり、ゲストハウス「imacoco」を運営する外崎雄斗代表とお会いしました。外崎代表の活動をお伺いする中で、地域の未来を切り開く可能性を感じることができました。

 

外崎代表の経歴は多岐にわたり、サッカー、バックパッカー、人力俥夫、高校教師などさまざまな経験を積んできました。しかし、奥尻島との奇跡的なご縁があり、2018年に移住し、「imacoco」を開業しました。その決断は、人との出会いや交流が人生を豊かにする要因であるという信念に基づいていたということです。

 

「imacoco（イマココ）」という名前は、現在とここに流れる時間や出会いを大切にし、人々を繋げる場所であることを表しています。外崎代表は、地元の住民に楽しんでもらいつつ、旅行者との交流を促す環境づくりに力を注いでいます。また、奥尻の魅力を多くの人に伝える使命を胸に、新しい体験アクティビティやメニューを提供しています。

　写真：imacoco前で（右から外崎代表、 HPR2 辻口・小川）

 

奥尻は、平成5年の震災以降、「震災の島」としてのイメージが強く残っています。しかし、外崎代表は、地域を盛り上げ、新しい風を吹かせることで、「奇跡の島」として再評価し、若者や外国人を呼び寄せる夢を追い求めています。その一環として、NPO法人と連携し、奥尻に大学生を集めて、島の魅力を知ってもらう活動を継続しています。このプログラムに参加した学生が、学校を卒業後に奥尻に就職し、さらに他の学生を紹介するという話は驚きでした。

 

このストーリーから、地域創生の鍵は「人と人の縁を地道につなぐ努力」にあることを感じました。流れに身を任せるのではなく、自らの手で未来を築きあげる姿勢が、地域社会を活性化させ、新たな可能性を切り拓く原動力となるのだと思います。

 

奥尻島の「奇跡の島」への変化は、外崎代表をはじめとする地域の熱心な支援者や協力者の存在も大きいとのことです。そうした方々の情熱と信念は、地域社会の発展に大きな影響を与え、奥尻島が新たな未来に向かって歩む手助けとなっています。外崎代表と「imacoco」の活動は、奥尻島が持つ奇跡の魅力を多くの人に伝え、地域社会を盛りあげる素晴らしい事例であり、自分たちの手で未来を築きあげ、地域を活気づける力強さと可能性が伝わってきます。地域創生の先には、出会いと交流から生まれる奇跡が広がっており、奥尻島はその舞台となっています。ぜひ一度「奇跡の島」奥尻を訪れてみてください。

 

ゲストハウス「imacoco」

 

＜執筆者＞
北海道地域創生プラットフォーム株式会社（HPR2）
代表取締役 辻口 賢