みらい経営者 ONLINE

経営課題の発見・解決に役立つ情報サイト

みらい経営者 ONLINE

  1. リスクに備える経営
  2. 「7割経済」における「3つの見える化」

8tipsリスクに備える経営

2020.12.03
リスクに備える経営

「7割経済」における「3つの見える化」

「7割経済」における「3つの見える化」…

日々、経営者さまとの対話から感じることは、このコロナ禍で出現した、いわゆる「7割経済」への対応です。

◆ 7割経済(売上が7割や8割に減ってなかなか戻らない状況)はいつまで続くのか?

◆ もし、中長期的に「7割」が続くとしたら、いまのビジネスモデルをどうしていけばいいのか?

◆ 上記のなかで、営業方法、投資判断、社内オペレーション・人員などの社内体制をどうしていくべきか?

など、考えなければならないことが山のようにあります。

どうなると思う?と意見を求められることもありますが、環境が常に変わっていくことが予測される時代において確実にいえることは、「将来を予測することは難しいが、今の状況を確認することはできる」ということです。

さらにいえば、「今どこにいるのか?」を「常に」、かつ「スピーディーに」確認することが大切だということです。そこで、今できること、として、「今」を知るための「3つの見える化」をオススメしています。

 

①売上の見える化

  これまでは月1回の営業会議などで売上を把握されていた会社がほとんどだと思いますが、販売管理システムのクラウド化などにより、週次はもちろんのこと、日次単位でも把握することができます。

オススメしたいのは、少なくとも毎週末に今週分の売上状況を把握し、そして、来週の行動・アクションを考えていくことです。

週で実施すれば状況変化の流れを掴むことができます。特に、感染者数が増えることが予測される冬の時期においては、毎週、できれば毎日の状況変化を掴むことで、変化に適応していくことが可能となります。

 

②時間の見える化

もうひとつオススメしたいのが、「従業員の業務」の見える化です。

「業務の見える化」をするために必要なことは、毎日、日報などで当日実施した業務の洗い出しをしていくことです。一生懸命働いてはいるが、一日何となく早く過ぎてしてしまう、一日会議などの時間が多くお客さまに対する時間を作れていないなどはよく聞く話です。直接業績につながる時間を何時間使えているか?を「数値」で確認することで、「とにかく忙しい・・・」という業務はなぜなのか?が見えてきます。

どの業種でも共通することですが、売上原価のなかでお金をかけずに生産性あげることができるのが、「従業員の生産性」になります。理由がわかれば手を打てます。「忙しいから人を採用してほしい」という前に、まずは、「一日の業務の見える化」をしてみてはいかがでしょうか。

 

③心の見える化

上記の日報に付け加えてほしいことが本人の「心の状態」です。リモートワークにより1人で働いている時間も増えると、将来に対する不安も重なり、安定しない気持ちで働いている方も多いと思います。そのようななかで、より業績や成果を意識していく必要が出てくると、心のバランスを崩す社員が増えたり、結果的に退職者が増えることにつながります。

今仕事が充実しているのか?不安なのか?を本人と上司が面談などで今まで以上に対話することをオススメします。

なかなか本音や本心を開示してもらうのは難しいときもありますが、たとえば、「ココロの天気(晴・曇・雨)」といったものを日報や週報で本人に記載してもらうことで「見える化」をする、といった工夫をすることもできます。

 

いつの時代もそうですが、特に「7割経済」時代では、「生産性を高めること」と、「従業員の働きがいを高めること」の両方を意識することが大切になります。

上述の「3つの見える化」は以前はその数値をとることが困難でした。今はクラウド化などにより安価なシステムが多々出てきており、「見える化」も簡単にできる便利な時代になりました。ぜひ「今」を知り、将来への意思決定へのサポートに活用してみてください。

PREV
「資本性劣後ローン」を活用してビジネスモデル革新を
NEXT
コロナ禍で見えた資産運用の方法

ページトップへ