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2022.03.09
右肩上がりの経営

採用ミスをなくす!~採用の「質」を高めるポイント

採用ミスをなくす!~採用の「質」を高めるポイント…

大きな変化の時代において、人材は企業の競争力の源泉です。人材不足は多くの企業で共通の課題でありながら、その取り組み方によって成果に大きく差が出ています。採用がなかなか進まない焦りから、採用のミスマッチに陥ることも少なくありません。採用は、企業にとって未来を担う人材を確保する重要な「投資活動」です。売り手市場の今だからこそ、「誰を選ぶのか」には徹底的にこだわり、採用の質を向上させることがとても大事です。

 

~価値観のマッチングが、採用の成否を左右する~

「せっかく採用したのに、入社後数年で辞めてしまう」という相談は、業種にかかわらず少なくありません。その大きな原因の1つに、入社前と入社後の認識のギャップがあります。会社にとっても、個人にとっても不幸な結果でしかないこのような事態を防ぐために最も重要なことは、入口(採用)における会社の「価値観」のマッチングです。

そのためには、会社の「価値観」が社内で共通言語として共有・浸透されている必要があります。入社する側から見れば、待遇や給与だけではなく、仕事へのこだわりや志向、将来のビジョン等がしっかり共有できていることで、この会社で働こうという意欲が高まり、居心地がいい会社だと感じることができるのです。

また、会社の価値観が明確であれば、社員に求める行動も明確になります。会社は、この「求める行動」がより効果的に発揮されるように社員を育成するのですが、もととなる価値観に社員自身が納得感を持っていることで、育成はおのずとスピードアップします。このように、会社と社員双方にとって「よい採用」と「よい育成」は連鎖し、会社の人材不足解消や中長期的な生産性向上、企業価値向上へとつながります。

 

~採用面接は見抜きと動機づけの場~

採用ミスマッチを防ぐためには、採用面接の質を向上させていくことが重要です。そもそも採用面接は何のために行うのか、主に以下の3つがあげられます。

① 相手の資質や能力を見抜く

② 相手にどういう会社・職場であるかを感じさせる情報を提供する

③ 欲しい人材の入社動機を高める

面接官には、会社の価値観や組織文化を具現化しているような人物がふさわしい、と考えます。会社の良い面、悪い面両方を正しく体感、理解している人が面接を通じて接することで、採用候補者の入社動機が高まっていくのではないでしょうか。

 

~採用候補者のポテンシャルを見抜くには、「行動事実」を深掘りする~

抽象的な質問ではなく、過去の具体的なエピソードから、その詳細を深掘りしていくことで、採用候補者の思考特性や行動特性を探っていきます。候補者のことを理解するために分かりやすいエピソードとしては、主に以下のようなものがあげられます。

・人と関わって頑張ったこと

・苦労した話

・嫌なことを楽しんだこと

・長期間にわたって努力してきたこと

直感的な第一印象も大事ですが、その面接官の好き嫌いである場合も多いのではないでしょうか。見抜き力のある面接官は、第一印象に過度に流されずに冷静に多面的に深掘りできる人です。

 

~入社動機を高めるには、「心理的事実」に耳を傾ける~

入社動機を高めるタイミングでは、「どう思っているか(主に不安)」といった心理的事実に耳を傾けることが大事になります。しかし、そう簡単に本心を明かしてもらえるものではありません。まず、自分が本心を開示し、自身の価値観やその価値観が形成された出来事などを伝えることで、採用候補者に「この人なら本心を話しやすい」と思ってもらうことが大切です。フラットに相談に乗る姿勢を見せることがポイントです。

 

どれだけ良い採用活動ができるかで、未来の企業業績が決まります。そういう意味ではまさしく「投資」活動に他なりません。いかに工夫し、本気で取り組むことができるか、自社の採用活動について、改めて検討してみてはいかがでしょうか。

 

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