8tips社員が幸せな経営
「自分ごと」を大切にする組織づくりとは? ~サイハテ村から学ぶこと~
大きな変化の中で、従業員が日々の仕事に苦労し、なぜ一生懸命働いているのかを見失ってしまうことは珍しくありません。一部の従業員は、自分の失敗を会社や上司の責任と見なし、ネガティブな考えや感情を抱いている場合さえあります。
このようにものごとが計画どおりに進まない場合は、視点を変えて前向きな行動に集中することが不可欠です。他人を責めるのではなく、「より良くするために何ができるか」と自問する必要があり、そのような組織をどのようにつくるか、は重要な経営課題といっても過言ではないでしょう。
みらいコンサルティングでは、「従業員が自分の仕事に責任を持ち、会社の将来を自分のこととして考える組織文化の構築」を支援しています。まず、組織の中でよりよい関係を育み、会社の課題について主体的に考え、それに基づいて行動できるようにするのが目標です。
そういった取り組みをする中で、そんな想いを体現するユニークなコミュニティ、「サイハテ村」のことを知り、訪れてみることにしました。熊本県宇城市にあるこの村は、もっと自由に暮らしたいという方々が集まり、コミュニティづくりに挑戦しています。コミュニティマネージャーの坂井さんに、村をつくった背景や実績、現状などについてお話を伺いました。
サイハテ村から学ぶ「本質」
サイハテ村が他のコミュニティと異なる最大のポイントは、村の運営方法を管理する規則やリーダーが存在しない、ということです。カリスマ性を持った指導者が率いるヒエラルキー構造ではなく、住民はコミュニティを繁栄させるという共通の目標を自由に追求する、いわば「すべてが自分ごと」という世界観です。
もちろん、そこに暮らす人々の考え方や性格、生き方はそれぞれ異なります。住民同士の争いも起こり、村を離れていく人もいるそうです。
「人間は思考が雑然としていると、コミュニケーションの質が低下し、小さな誤解が思いやりの欠如に変わり、お互いを避けるようになる、ただ、そのような状況では、一度立ち止まって、自分の不満や不安の原因を振り返り、お互いをサポートする方法を見つけることが重要」、と坂井さんはお話しされていました。
組織・社会の「心理的安全性」
コミュニティがどのように機能し、行動するかを決定する前提として、自分自身と他の人の存在を認識し、尊重することが重要、ということですが、これは最近よく言われる「心理的安全性」を醸成するために不可欠な要素であると思います。
目先を変えると、自社組織だけではなく「社会」に目を向けても同じようなことがいえるのではないでしょうか。自社の利益だけを追求するといった自分勝手な取り組みは社会から認められなくなってきています。社会・地域と向き合い、共に課題を解決していく存在である、言い換えれば、社会に「心理的安全性」をもたらす存在である、ということがこれからの企業の存続と発展に不可欠だと考えます。
「自分らしく生きることの意義」「他人や社会との向き合い方」「相手の気持ちに寄り添うことの大切さ」、会社という組織だけではなく、社会とのかかわり方を学ぶ場としてサイハテ村を訪れる企業も多い、というのは納得です。
サイハテ村に興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。また、組織の変革をしたい、会社の存在理由(パーパス)を見つめなおしたい、そもそも未来の経営についてモヤモヤを感じる、といったご相談もみらいコンサルティングでは承っていますので、お気軽にお声がけください。
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