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8tips社員が幸せな経営

2023.11.16
社員が幸せな経営

いま、大事なのは『役割認識力』

いま、大事なのは『役割認識力』…

中高年世代のリスキリング、という話題を耳にするたびに、もうそろそろ中高年、ベテランと言われてもおかしくない年齢に差し掛かった私としてはどうしても違和感を感じます。

たしかに、プログラミングはできません。ただ、これまで培ってきた経験が今後まったく役に立たないなどとは思いたくありませんし、むしろこの先が不透明な時代でこそお役に立てることもあるはず。

リスキリング、というよりもリバリューイング(貢献価値の再定義)といった方がいいのではないかと考えたりするのですが、そのために必要なスキルのひとつに「役割認識力」があるのではないか、と最近よくお客さまにお伝えしています。

 

役割認識力とは

社会はそこに参加する方々それぞれが役割を果たすことによって成り立っています。企業経営においても、社長は社長という役割、部長は部長という役割、社員それぞれも立場に応じた役割があることはおわかりいただけるでしょう。

では、皆さんそれぞれの会社組織における役割は何でしょうか?もちろん、ひとつだけ、という方もいるでしょうが、普通であれば複数の、多ければ10を超える方もいらっしゃるのではないでしょうか。それらを、まずは言語化し、それぞれの組織の方向性と合っているかどうか確認した上で、具体的な考動に落とし込んでいくこと、簡単にいうとそれが「役割認識力」です。

たとえば、組織の管理職の方の多くは「部下の育成」を役割のひとつにあげられると思いますが、業務上のスキルを高めるのか、意識を変えることが必要なのか、などによって取り組むべきことや優先順位は変わってきます。

また、プレーイングマネージャー、という言葉もよく使われますが、プレーヤーとして、マネージャーとして、それぞれの立ち位置でどういう役割を果たすべきかをしっかり検討しておかなければ、(組織の期待とは異なり)自分の得意な方に寄ってしまうものです。

 

役割認識力を鍛える

役割認識力は、ベテラン社員や管理職だけが必要なものではありません。昨今の社会環境変化のスピードはかつてと比べものにならないほど早く、かつ、予測困難です。たとえば、リスキリングのために懸命にプログラムをかけるようになった頃にはAIによりプログラムは誰でも扱えるようになってしまっている、など、誰にでも起こり得る話ではないでしょうか。

であるがゆえに、常に社会や組織の変化の中で自分自身の役割を再定義していく力、は誰にでも必要不可欠といっても過言ではないと思います。

その役割認識力を培う、鍛えるために、以下2つの組み合わせをご提案します。

 

中長期的な取り組み
多くの組織で、目標設定とその振り返りというプロセスがおこなわれていると思いますが、そのような機会に「役割」について深掘りしていく。

短期的な取り組み
日々のあらゆる活動の中で、自分で役割を考え、事後に内省する、という小さなサイクルを繰り返す。

 

いずれも、言葉にするとこれまで取り組まれていることと大きな違いはないように思えるかもしれません。ただ、自分の役割が何かを自分で考える習慣ができれば、組織全体の成果、社会環境の変化などにも敏感となり、結果として、貢献価値の再定義(リバリューイング)、アップデートが常になされている状態になるのではないでしょうか。

 

本稿を書きながら、「自分の役割はなんだろう」と自問自答したところ、まだ明確に言語化できていない部分がたくさんありました。そういう意味では「壁打ち相手」「コーチ」が必要なのだと思います。

みらいコンサルティンググループでは、「パーパス経営」実践のため、マイパーパスの設定、1on1、週報による内省、など多くの施策を試行錯誤しています。またそれを実行するため、全員がコーチング技術習得をしています。壁打ち相手が必要、組織としてどこからどう取り組んでいいか、などのモヤモヤしたお悩みがあればぜひお気軽にご相談ください。

 

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