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2021.06.16
SDGsと経営

これからのビジネスのカギを握る~グリーンスワン

これからのビジネスのカギを握る~グリーンスワン…

ポイント

① グリーン社会の実現へ向けたアクションは既に始まっている

② 早晩、中堅中小企業にも対応が求められる時代がやってくる

③ 世界的な潮流を踏まえた上で逆算思考でアクションを構築

 

5月24日に行われた第7回経済財政諮問会議で「経済財政運営と改革の基本方針 2021」、いわゆる「骨太方針」の骨子が発表されました。その中では次なる時代をリードする新たな成長の源泉として、「グリーン社会」1つのがキーワードとして取り上げられました。もちろん、グリーン社会の必要性に異を唱える方は少ないと思います。ただ、この政府方針に対して私たちはどのようなアクションをとるべきなのでしょうか?直近の世界的動向を振り返るところから考察します。

 

2020年1月、国際決済銀行(BIS)とフランス中央銀行が「グリーンスワン―気候変動の時代における中央銀行の役割と金融の安定」というレポートを発表し、話題となりました。グリーンスワンとは、気候変動をきっかけとし、これまでの経験やデータからは予測できないような金融危機が起こるリスクを意味した言葉です。このレポートでは、「二酸化炭素などの温室効果によって地球温暖化が進み、これが世界経済や金融システムに大きな影響を与える可能性がある」ことや、「石炭や石油、天然ガスなどの市場環境や社会環境が激変すると、投資家らによる投げ売りが発生し、結果的に金融危機を招くおそれがある」ことなどが言及されています。

 

そういった背景もあり、世界の投資機関の意識は「いかにして温暖化を防ぎ経済システムの破綻を回避するか」というところにシフトしています。彼らは世界中の投資先企業に対して「温暖化を防止するための経営をしなさい」と圧力をかけます。もちろん、投資先の取引先に対しても同様の対応を求めるように促します。そして、投資先企業には日本の金融機関も含まれています。となると、その金融機関から融資を受けている企業もその対象に入る、という繋がりになります。最近よく目にするようになった「ESG融資制度」はその最たる例です。このように、この潮流の発端を単純化すると「金融危機を何としても回避したい投資機関の意向による」ところが多分にあるように推測されます。

 

では、企業側として、どのように対応していくのかというのが次の問題になります。グリーン社会の実現と企業の成長は果たして両立可能なのでしょうか?マクロの視点では「YES」という見解が出ています。だからこそ国連主導によるSDGs(持続可能な開発目標)の様な取り組みが推進されているのだと思います。一方で、ミクロの視点、中堅中小企業の経営者の方々のお話を伺っていると、事業とどのように適合させるのか苦慮しているように見受けられます。それは当然の話で、グリーン社会の必要性は、新型コロナウイルス感染症のように短期的に経営へ影響を与えるものではなく、ゆったりと下るエスカレーターのように迫ってくるもので現実味に欠けるからです。

 

ただ、グリーンスワンレポートは来るべき現実的な将来を見据えたもので、国内外の大企業や金融機関を皮切りに既に行動は始まっています。これを前提として「将来のビジネスモデルがどうあるべきか?そのために今何をするべきか?」を考えることが、中堅中小企業経営にとって必要な第一歩なのかもしれません。今回は全体的な流れについてまとめてみましたが、別の機会に、具体的な取り組み事例やポイントをご紹介できればと思います。

 

◇参考

第7回経済財政諮問会議
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2021/0525/gijiyoushi.pdf

グリーンスワンについて
https://eleminist.com/article/417

 

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