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2021.02.04
世界を駆ける経営

深圳はなぜ「アジアのシリコンバレー」になったのか

深圳はなぜ「アジアのシリコンバレー」になったのか…

2018年、深圳のGDPがついに香港を超え、アジアのシリコンバレーとしての国際的地位を不動のものとしました。

なぜ深圳が短期間でイノベーション都市と呼ばれるまでに発展したのか、その裏側について、「歴史的背景」と「イノベーションの原動力」という2つの観点から考察してみたいと思います。

 

深圳の歴史背景について

中国改革開放(1978)、鄧小平南巡講話(1992)

• 最初に経済特区として指定した4つの都市は厦門、汕头、珠海、深圳
• 珠江デルタは1980年から1988年までの8年間で数千社の工場が建設され、中国の新興製造地域へ
• 40年が経過し、珠江デルタは工業化に成功し、世界的な産業クラスターを形成。東莞を含む製造業集積が深圳をサポート

 1990年代末の混乱と苦悩

• 委託加工貿易のメリット減少
• 産業のローテク化
• 限られた土地面積・人口増加・インフラ不足に直面

• 2000年代に入り、深圳は技術革新を経済発展の原動力と捉え、産業のグレードアップとしてハイテク産業の育成に成功

 

イノベーションの原動力について

1.アイデンティティと人材吸引力

• 「移民都市」である深圳は、中国の他都市と比べ「文化的な排除」が存在しない。 “来了就是深圳人”(来たら深圳人)という新たな文化が形成されている
• 寛容的かつ開放的な文化は中国各地・世界各地から優秀な人材と労働力を招き入れることができる
• 「孔雀計画」というハイレベル人材招致活動を通じて、「海亀族」といわれる高度外国人材・デジタル人材の獲得に成功

 

2.エコシステムの存在

• 長年の製造業高度化で培った柔軟なサプライチェーンの整備
• 「創新・創業」に対する政府主導による各種政策サイドからのサポートと大学研究所の誘致
• スタートアップを支えるインキュベーター・アクセラレーター・VCの存在

 

3.グレーゾーンを許容

• 社会主義国家である中国において、今までの倫理道徳観念を覆した「人間の欲望」を満たす社会システムの形成
• 成果・業績に連動する人事評価制度の導入
• 製造業に対して政府による過度な締め付けを緩和

 

いかがでしょうか。

このように、深圳のイノベーションは人材・企業の誘致、それを育て開花させる仕組み、そしてその全体を支援する行政の力によって実現したといえるのだと思います。決して簡単に実現できることではありませんが、ご参考ください。

最近では深圳を訪れる日本人も激減していますが、往来が可能になったあかつきには、もう一段階進んだ深圳をご覧いただけるかと思いますので、頭の片隅に置いていただければと思います。

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