8tips世界を駆ける経営
~夜間経済~ 深センEYE
2019年アリババが発表した「アリババ夜間経済報告」によると、18時以降におけるTモールの売上比率は全体の36%を占めていて、特に夜21時以後の1時間は一日の中で最も注文が集中する時間となっている。
皮肉というか、面白いのは23:00~2:00の時間帯に数万人が夜更かしをしてTモールで一番高いアイクリームを買い求めているとのことだ。睡眠時間が短いと肌に悪いので、夜更かしする人々は余計に目尻のしわ防止にアイクリームを買い求めているのです。
ビックデータ解析によると中国の一線都市の60%の消費は夜間に実施されて、大型ショッピングセンターも18時~22時までの売上は一日の中の50%を占めているとのこと。
そういえば日本を訪ねている中国人観光客が不思議に思っていることの中で、一つは日本のデパートの営業時間が20:00までのところが多く、食事後にゆっくり買い物ができないことである。
筆者もよく利用するアリババ系のスーパーマーケット兼宅配ECの「盒馬鮮生/Hema Fresh」の配達時間は深夜23時までとなっている。しかも22時以降に注文しても30分以内に届く便利さに慣れてしまうと、ついつい注文してしまうのである。
そんな中で、最近政府からも夜の消費と経済活動を活性化しようとする政策が次々と発表されている。国務院は消費を促進するための20のガイドラインを発表していて、キーワードは夜間経済である。
2022年までの2年間で200か所以上の文化旅行消費集積地を立ち上げる中、夜間経済を実現できる都市交通施設の運営時間を延長するなど、政府の側面サポートも強化されるとのことだ。
飲食、ショッピングなどの消費を更に活性化することで中国国内の内需拡大を狙うものである。
日本のドラマ「深夜食堂」は中国でもとても人気が高く、リメイク版の映画やドラマが制作されるほどであるが、今後増えてくるであろう「深夜食堂」が楽しみでもある。
どこの国でも「買い物は世界を救う」し、「買い物はGDPに貢献する」。
(執筆:姜 香花 唯来企業管理咨詢(深圳)有限公司【MICS】 副総経理)
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