GWP100Glocal Workshop Program 100 実施事例
2022.12.21
<世羅町> 「地域」と「食」
今回、「地域と食」をテーマとして、広島県の世羅町へ行ってまいりました。その中で、みらいコンサルティング札幌支社で推進している農業プロジェクトのヒントを得ることができましたので、ご紹介します。
世羅の農業を知るために訪れたのは、「エブリイふぁーむ世羅農場」です。こちらは、当社のお客さまであるエブリイホーミイグループが運営しています。「地域のみなさまに安心・安全で本当においしいお野菜を食べていただきたい」との目的で開設されたそうです。
さまざまな北海道の農家の方に出会ってきましたが、エブリイふぁーむ世羅農場では、今まで出会ってきた農業と以下の3点で大きな違いを感じました。
①「畑づくりの根本的な考え方」
②「食育への貢献」
③「農福連携の推進」です。
一つずつ具体的な違いについてご紹介します。
一つ目の違いは、「畑づくりの根本的な考え方」です。北海道の農業は、畑に化学肥料や農薬を活用し、農産物が効率的に育ちやすい畑づくりを行います。
対して、エブリイふぁーむ世羅農場では、「炭素循環農法」と呼ばれる、炭素と窒素の割合を一定にして土の発酵を促し、自然がもつ本来の力を活用した畑づくりを行います。
人に例えると、北海道の農業では「筋肉を鍛えるからだづくり」をしているのに対し、エブリイふぁーむ世羅農場では「人の血液を変えるような体づくり」をしている印象を受けました。
二つ目の違いとしては、「食育への取り組み」が挙げられます。エブリイふぁーむ世羅農場では、自社農場の一部をお客さまや従業員に貸し出し、生産に巻き込む取り組みを行っていました。
北海道にも観光農園や果物農園はありますが、そのような取り組みを行っている方はほんの一部で、食育への取り組みまで至ってないケースが多いように感じます。
消費者の近くで自社農場を運営している、エブリイホーミイグループならではの取り組みだと感じました。
三つ目の違いは、「農福連携の推進」です。そもそも「農福連携」という言葉はご存じでしょうか?障害者等が農業分野で活躍することを通じ、自信やいきがいを持って社会参画を実現していく取り組みです。
エブリイホーミイグループでは、グループ会社である株式会社すまいるエブリイにて、農業分野だけにとどまらず様々な環境で活躍できる場を創出しています。
この「農福連携」、北海道の農家さんで以前お話を伺った際に、挑戦したいが実現できない、とおっしゃっていた取り組みでした。
そのため、エブリイふぁーむ世羅農場にて、実際に農場で楽しそうに働いていらっしゃる方々を拝見して、実現可能であるということに驚きました。
今までは、農業というと「生産性向上」か「農産物の差別化」がキーワードという印象を強く持っていました。しかし、今回エブリイふぁーむ世羅農場を訪れ、他にも選択肢は多くあり、それらが実現可能であることを感じました。
多様化する価値観の中で、北海道をはじめとして、農業業界全般が活性化し、魅力ある仕事となるご支援を行っていきたい、と改めて思いました。
エブリイホーミイホールディングス
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