8tips右肩上がりの経営
地域企業経営におけるマクロ経済学とミクロ経済学
マクロ経済学の定義とその始まり
マクロ経済の定義とは何か。広辞苑によると、マクロ経済学とは「国全体としての投資や消費などの集計概念を用いて経済活動を分析する経済学」すなわち国全体の動きを雲の上から観察をしていく学問、国民総生産(GDP)、インフレ率、失業率、労働人口など全体として把握して国家を舵取りしていくための学問ともいえます。
マクロ経済学のはじまりは1929年の世界恐慌から始まっているといわれています。簡潔に申し上げると、世界恐慌はアメリカの株価暴落によりおこった大不況です。その株価暴落の原因は、第一次世界大戦中には戦場にならなかったアメリカからはヨーロッパへ多く商品が輸出され、資金の貸し出しがおこなわれていたのですが、第一次世界大戦終了後にヨーロッパの経済が復調したことでアメリカ国内で過剰在庫が膨れ上がり工場閉鎖など雇用不安が起こったこと、ということです。このようなことから、マクロ経済学は国家が自国の状況を把握することをそもそも発祥起源としています。
ミクロ経済学の定義とその始まり
マクロ経済学と同様に広辞苑によると、ミクロ経済とは「家計の消費活動や企業の生産活動など個別経済主体の活動の分析を通じて、経済全体の分析に至る経済学」。個人生活、私企業の活動に関わるものでミクロ経済学とはマクロ経済とは一般的には対比するものだと考えられます。
ミクロ経済学はアダムスミスの国富論に総括され資本主義経済を本格的に分析したもので、主たる論理は「自由主義経済論」で国家は企業活動に対し介入をしたり、規制を加えたりするべきではないという思想になります。
国富論の中では、それぞれの個人や企業が自己利益追求したとしても「神の見えざる手」が働き、自然と調和が生まれ社会幸福が実現されるといわれています。
マクロ経済とミクロ経済の違い
ミクロは「極めて小さいもの、微小」、マクロは「極めて大きいもの、巨大」というふうに、辞書では対局の意味が出てきますので、マクロとミクロという言葉により、大きいものと小さいものというイメージを感じられる方が多くいらっしゃいますが、マクロ経済(学)という意味では、国家運営を判断する上での経済指数であり、またミクロ経済(学)という意味では国家という経済圏内中で生活する国民や企業からみた生活判断指数であり両者とも判断材料という意味では見方も使い方も全く違うものではないかと感覚を私自身は持っています。
例えば、マクロ経済上GDP額が増加しています、失業率が低下しています、というニュースがあったとしても、ミクロ経済では売上が減少したり廃業、倒産する企業もあり職場を失う方が出てしまうことも事実です。
地域企業経営におけるマクロ経済とミクロ経済
私自身は首都圏以外で長く仕事をさせていただいている経験値から、地域に根ざして企業活動をされている会社においてはマクロ経済よりもミクロ経済の感覚がとても重要だと考えています。地域に寄り添い、時代時代の状況に柔軟に対応していくことが企業継続の根幹だと感じています。
東京商工リサーチの2022年調査によると2023年に100周年を迎える企業は2,694社。既に100年を超える企業は日本国内に42,966社が継続企業として存在しているといわれています。現状のマクロ経済的な見方では、人口減少など多くの問題が存在しますが西暦587年創業の金剛組(大阪)は、ゆうに1400年以上、それこそマクロとかミクロなどという観念がない時代から存続していますし、江戸時代においては藩ごとに地域経済活動が成り立っており藩主の経営手腕や戦略において財政の豊かさに違いがありました。
そう考えると、現代においても基本的には地域経済の中で、いかに自社事業で価値貢献し、結果として事業を成長、継続していくかが重要なポイントになるのではないでしょうか。みらいコンサルティンググループでは、経営者の真の伴走者としてお手伝いさせて頂いております。経営に関する課題やもやもやがございましたら、何なりとご相談いただければ幸いです。
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