8tips引き継げる経営
「事業承継」は地域の未来を共創すること
後継者への事業の承継が日本全体、各地域において重要課題となっています。これまで先代経営者が維持・成長させてきた企業を次世代経営者たちが受け継ぎ、新たな時代の中で活躍をしていくことが期待されます。
事業承継とは、文字通りには「事業を承継すること」となりますが、先代たちが歩んできたのとは異なる環境や時代の中で、先代たちと同じ事業を同じやり方で継続することが好ましい、とは必ずしも言えません。そもそも、「自社が取り組んできた『事業』とは何か?」について改めて向き合うことが求められるのではないでしょうか?
ピーター・F・ドラッカーの言葉に「組織はすべて、人と社会をより良いものにするために存在する。すなわちミッションがある。目的があり、存在理由がある。」という言葉があります。そして、自分たちがおこなっている事業につき、「経営者に贈る5つの質問」で振り返らせ、想いや行動を引き出してくれています。
ドラッカーの5つの質問
1.われわれの使命は何か(What is our mission?)
2.われわれの顧客は誰か(Who is our customer?)
3.顧客の価値は何か(What does the customer value ?)
4.われわれの成果は何か(What are our results ?)
5.われわれの計画は何か(What is our plan?)
先代経営者が上記の問いに対して答えるとしたらどのように答えていたのか。
次世代経営者が新たに迎える時代の中でどのような答えを抱いているのか。
それをお互いに言葉としてすり合わせてみることで、認識ギャップを埋め合わせ、何をどのように受け継いでいくことが会社にとって有益なものであるのか、を浮かび上がらせることができるのではないでしょうか。
技術や知識、やり方について一つ一つ適切に引き継いでいくことも、日常業務を継続させていく上で当然求められます。しかし、それだけではなく、急激な環境変化の中で社会と向き合い事業をおこなっていく経営者の意思決定・行動の軸となるものとして、「経営者としての在り方・生き様」について改めて認識し、自分自身の在り方・生き方を構築していくことがこれから先の一歩を踏み出し続けていく力になると考えます。
自分たちがどのような「想い」を抱き、どのような「状態・結果」を目指して、何をどうやって「実行」していきたいと考えているのか、そのすり合わせが上手くできていないのではないかと感じてしまう場面に、事業承継のご支援中、多く向き合ってきました。
ご支援させていただいている私たちからみると、多くの方々によって築かれてきた地域社会を受け継ぎ、より良いものとしてまた次の世代に繋いでいくことが求めらている、と感じています。そして、それぞれの地域で活躍する企業、事業の承継をご支援させていただくことで、結果として「地域の成長を共創させていただくこと」が私たちの未来への貢献と考えます。
いま、みらいコンサルティンググループでは、拠点をもつ各地域で「地域創生」をテーマにした事業展開を模索中です。それぞれの地域での具体的な取り組みについては、お近くのメンバーにご相談いただきたいと思いますが、共通するテーマは「共創(コ・クリエーション)」。各地域ごとに地域のみなさまと一緒に行動していきたいと思っています。
また、私たちは「未来セッション」というプログラムの中で、激変する環境下で「自分たちがどのような存在でありたいのか(「ありたい姿」)」を描き、その「実現に向けたロードマップ」を作成、行動につなげる取り組みをご支援しております。こちらも、ご興味のある方は是非お声がけください。
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