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2024.10.02
最大効率の経営

「コックピット経営」で中堅中小企業も持続的な成長を!

「コックピット経営」で中堅中小企業も持続的な成長を!…

コックピット経営とは

経営の意思決定に必要な情報は数多くあります。財務情報、顧客情報、マーケティング情報、生産情報、販売情報など。さらに人的資源に関しては定性的な情報も重要です。

「コックピット経営」とは、こうした多くの経営情報を「可視化」する仕組みで、一目で直感的に判断し、迅速な意思決定を実現するための経営手法です。飛行機のコックピットの計器が多くの情報をパイロットに提供してくれるようなものです。

 

中堅中小企業にとってのコックピット経営

「コックピット経営」は、20年ほど前から自然に発展してきたもので、大企業では、試行錯誤しながらリアルタイムで可視化している事例も多くみられます。SAPとかERP(基幹統合システム)といった言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか。

近年では大企業だけでなく、中堅中小企業においても、SaaSやノーコード・ローコードツールの普及といったDXの背景もあり、ここ数年で浸透してきているように感じます。

ただ、こうした取り組みは、会社によって大きく差があることも現実です。

当社には、さまざまな経営状況(成長期や安定期、停滞期といったステージ)にあるお客さまからご相談がありますが、次のステージに進む、もしくは停滞期を脱する成否をわける重要ポイントの一つとして、「会社のステージに合わせたコックピット経営ができているかどうか」、が挙げられると思います。

 

コックピット経営のステップ

それでは、中堅中小企業が取り組むべきコックピット経営のステップを簡単に見ていきましょう。

ステップ1:財務数値の可視化

初期段階では、大げさなものでなく、経営の基本となる数字=財務数値を適時・適切にとらえることから始めます。まずはきちんと月次決算をおこなうことです。

経理は会計事務所に外注(記帳代行)している、といった会社も多いかと思いますが、外注先をコントロールして早期に月次決算をおこなえるようにすることが重要です。

ステップ2:非財務数値の可視化

財務数値を適切にとらえたとしても、それはあくまでも結果の数字に過ぎません。リアルタイムで企業活動を感じるために、日々の活動のなかで発生する事象を数値で集計、可視化します。

たとえば、営業の訪問件数、見込客数、来店客数など、業界やその会社の特性に合わせてさまざまですが、 何でも数値化・可視化すればよいというものではなく、企業活動に影響を与える事象を絞り込んだうえで数値を集計します。

ステップ3:定性情報の可視化

人的資源に関する情報など直接数値化できない情報を可視化していきます。定性情報の可視化などできないと思われるかもしれませんが、あまり難しく考えず、ES・CS調査といった従業員や顧客へのインタビュー・アンケート、観察、といった方法を用いることで多様な視点から情報を集めることができます。

ステップ4:過去現在情報から未来情報へ

財務数値=過去情報、非財務数値=現在情報と考えると、そこからトレンドを分析して未来の数値を予測することが可能となります。すぐに精度の高い予測をおこなうことは難しいかもしれませんが、事実データに基づいた予測をおこなうことは、大きな意味を持ちます。

ステップ5:デジタル化と自動化

最終段階でデジタル化・自動化を検討します。もちろんもっと早い段階でノーコード・ローコードツールなどを使ってデジタル化・自動化することも想定されますし、一般的にコックピット経営をおこなうためにはデジタルツールは不可欠と考えられています。

ただ、デジタルありき、で進めてしまうと失敗に繋がることも多いので、ここでは最終段階としています。

 


わたしたちみらいコンサルティンググループでは、この「経営コックピット」が企業の成長を支える重要な戦略のひとつと考えています。単にツールを提供するだけでなく、お客さまに必要な数値情報を整理し「情報を可視化」することで、お客さまの成長段階にあった適切な仕組みの整備・運用をご支援しておりますので、何か気になる点があれば、お気軽にお問い合わせください。

 

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