士業とコンサルティングで会社の成長をサポート ~地域を支える会社に必要な「伴走型専門支援」とは?~

地域を元気にする中小企業にとって、税理士や会計事務所は会社を経営していく上で欠かせない存在です。日々の帳簿付けや税金の申告はもちろん、銀行からお金を借りたり、国からの補助金をもらったり、お金のやりくりに困った時に相談に乗ってくれたりと、会社を動かすうえで重要な役割を担っています。
特に地域では、こうした士業事務所が一番身近な「会社の専門家」で、その影響力はとても大きいもの。しかし、最近は会社の周りの状況が大変速く変わっているので、士業の役割も新しい形に進化することが求められています。
会社の悩みが複雑化!もっと幅広いサポートが必要に
中小企業が抱える問題は、年々複雑になっています。人手不足、ITやデジタル化への対応、環境問題への取り組み、会社を次の世代に引き継ぐ問題、材料費の高騰など、これまでの「税金や法律の専門業務」だけでは解決できない経営の悩みがどんどん増えています。
これらの問題は、税務、会計、法律、労務といったそれぞれの専門分野だけでサポートしても、十分に対応できないことが多く、現場の悩みは色々な要素が絡み合っていて、一つの士業事務所だけでは対応しきれないのが実情です。
そこで今、専門知識に加えて、「士業とコンサルティング」という形で、会社の戦略を立てたり、実際に動かすところまで一緒に考えてサポートすることが求められています。
大切なのは「お金の使い方が上手か」を示す数字
会社が長く成長していくためには、売上や利益を増やすだけでなく、「資本効率」という、会社が持っているお金(資本)をどれだけ上手に使えているかという視点がとても重要です。
たとえば、こんな数字が経営判断に役立ちます。
- ROE(自己資本利益率):自分のお金をどれだけ効率よく増やせているかを示します。
- ROIC(投下資本利益率):借りたお金も含めた会社全体のお金で、どれだけ利益を出せているかを示します。これは、その事業がどれだけ儲かっているか、本当の実力を見せてくれる数字です。
- フリーキャッシュフロー:会社が本業で稼いだお金が、将来の投資や借金返済にどれくらい使えるかを表します。
これらの数字は、会社の進むべき方向を示す「羅針盤」のようなもので、これからどんなことに投資すべきか、お金をどこにどう使うかを考えるのにとても役立ちます。でも、こうした数字を普段からしっかり把握・分析できている中小企業は、まだ少ないのが現状です。
税理士や会計事務所が、これらの数字の出し方や分析の仕方をサポートすることで、経営者の経営判断の質を上げることができます。これによって士業は、「過去の数字を正確に処理する人」から、「未来の戦略を一緒に考える人」へと役割を変えていくことになるのではないでしょうか。
士業事務所も新しい形に変わるとき
こうした時代の変化に対応するため、士業事務所には次のような変化が求められています。
- サポート範囲の拡大:帳簿付けや税金申告だけでなく、会社の目標設定、経営計画、資金調達、社員の評価制度作りなど、幅広いサポートができるようにすること。
- 他の専門家との連携:他の士業(弁護士や社労士など)、IT専門家、経営コンサルタントなどと協力して、会社それぞれの問題にぴったりのサポートチームを作ること。
- 「つなぎ役」になる:会社と専門家、行政、銀行などをつなぐ中心となって、地域の資源をまとめたり、再編したりする役割を果たすこと。
- 経営者と同じ目線でサポート:経営者と同じ視点に立って悩みを理解し、経営や戦略のサポートを行うこと。
このように、士業がこれまでの「守り」(法律や税金をきちんと守る)の役割に加えて、「攻め」(会社を成長させる)の経営を支えるパートナーへと変わることが、会社の成長に直結します。
中小企業にとって、信頼できる士業の存在は、これまで以上に大切になっています。ただし、税務や労務といったこれまでのサポートだけでなく、会社全体を見渡し、実際の動きを後押しする、本当の意味での「伴走型支援」が求められる時代に変わってきています。
士業の専門知識とコンサルティングが合わさることで生まれるサポートモデルは、複雑な経営環境の中で頑張る中小企業にとって、とても有効で、長く成長していくための戦略になるのではないでしょうか。そして、経営者自身もこうしたサポートを積極的に活用し、士業事務所と一緒に経営の質を高めていくことが、これからますます重要になってくるはずです。私どもみらいコンサルティンググループでは、志を共感する士業事務所との連携を強化しています。お気軽にご相談ください。
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