「心の時代」の羅針盤。私たちが「マイパーパスストーリー」を語り続ける理由

「人的資本経営」という言葉を耳にする機会が増え、多くの企業で働く一人ひとりの価値観や個性を重視する動きが広がっています。目に見えるスキルや経歴だけでなく、その人が持つ「想い」や「志」にどう光を当てていくのか。私たち、みらいコンサルティンググループの社内イベントを題材に、そのひとつの試みをご紹介します。
私たちの取り組み「マイパーパスストーリー共有会」
私たち、みらいコンサルティンググループには、定期的に開催している「マイパーパスストーリー共有会」という社内イベントがあります。
これは、毎回5名ほどの社員が、自身の「パーパス(存在意義や志)」を、自らの経験や原体験に基づいて語る場です。発表者は、コンサルタントからバックオフィスのスタッフまで様々。そのストーリーを、200名以上の全社員がオンラインで視聴し、リアルタイムで感想や応援のコメントを送り合います。
そして数回前からは、この共有会に、私たちが親しくさせていただいている社外の企業経営者や有識者の方々をゲストとしてお招きしています。その目的は、理屈や言葉で説明するよりも、この場の空気感や社員の生の声を通じて、私たちが大切にしている価値観を「手っ取り早く」感じていただくことにあります。
先日も、金融機関、教育、地域創生、人材開発の各分野でご活躍されるゲストにお越しいただきました。共有会が終わった直後、数名の方にその率直な感想をうかがう機会がありました。
「圧倒的に染みついている」ゲストの目に映ったもの
みらいコンサルティンググループでも大変お世話になっている人材開発企業のAさまは、こう語ってくださいました。
「多くの会社でパーパス経営の話は聞きますが、それが社員一人ひとりのレベルまでどれだけ落とし込まれているかというと、難しいのが実情です。でも、今日みなさんのお話を聞いて、みらいコンサルティングは『圧倒的に染みついている』と感じました。それも、クライアントへの向き合い方という仕事のレベルに留まらず、『人としてどうありたいか』『社会をどうしていきたいか』という高い視座まで、ご自身の言葉になっているのが印象的でした」
なぜ、そこまで浸透しているように見えたのか。Aさまは続けて、「みなさん、ご自身の『原体験』からお話しされていました。日頃から、自分とはどういう人間なのか、何を大切にしているのかを深く掘り下げて考えているからこそ、あの場で自然に言葉として出てくるのだと思います」と分析してくださいました。
また、学校法人国際学園の蓮田亮大さま、田井幸祐さまは、組織文化の観点からこうおっしゃいました。
「私たちの法人は、創設者が残した文化をどのようにアップデートしながら、繋いでいくかという課題に取り組んでいる最中です。みなさんが、会社のコアな価値観とご自身の経験を結びつけ、お客さまと伴走する中でどう発信していくかを体現されている姿は、非常に参考になりました。業務評価のような形だけではない、こうした日常的な対話こそが文化を繋ぐのだと改めて実感しました」
さらに、Timespace(旧一般社団法人Tomorrow Never Knows)の井口尊仁さまは、「ある意味、生々しい。スタートアップは組織としてのパーパスを全員で追いかけていて個人までは及ばないが、組織として成長するために個人のパーパスが必要だと思う」とコメントいただいた上で、「これからは心の時代。社員が自らの内面を語り、それが受け入れられるという安心感こそが、これからの組織の基盤になる」という会話に発展しました。
価値が生まれるまで、地道に、誠実に
ゲストの皆さまから温かい言葉をいただきましたが、私たちのこの取り組みは決して「即効性のある魔法の杖」ではありません。社員のパーパスを語る場を設けたからといって、すぐに売上が上がるわけでも、生産性が劇的に向上するわけでもありません。むしろ、日々の業務の時間を使い、一見すると遠回りに思えるような、地道で泥臭い活動です。
しかし、自分の仕事が、自分の人生が、社会とどう繋がっているのか。その繋がりを、自身の「マイパーパス」という羅針盤を頼りに見つけ出していく。また、会社という組織が掲げる「パーパス」との重なりを感じる。そのプロセスこそが、仕事への誇りとエンゲージメントの源泉となる、と私たちは信じています。
すぐに結果が出るものではありませんが、こうした地道な活動の先にこそ、組織としての本当の強さが生まれるのではないでしょうか。これからも、一人ひとりの想いを大切にする文化を育んでいきたいと思います。
ゲストのみなさまありがとうございました。また、今後も定期的に開催していく予定ですので、ご興味のある方はぜひみらいコンサルティンググループのコンサルタントにお声がけください。
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