経営デザインシートで描く、会社の未来

会社の経営者のみなさま、日々の忙しい業務の中で「このままのやり方で、会社は成長し続けられるのか?」とふと不安に感じたことはありませんか? 売上が安定している時ほど、現状維持でいいかな、と思ってしまいがちですが、世の中は常に変化しています。
今回は、内閣府が提供する「経営デザインシート」を使って、会社の未来を描き、着実に成長している中小企業のA社の事例をご紹介します。
A社の悩みと、経営デザインシートとの出会い
A社は、売上3億円ほどの製造業の会社です。これまで安定した経営を続けてきましたが、ここ数年は市場のニーズが多様化したり、新しい技術がどんどん出てきたり、ライバル会社が増えたりと、周りの環境が大きく変わるなかで、将来に不安を感じていました。
そんなA社が、会社の未来を考えるためのツールとして選んだのが、この経営デザインシートです。
このシートは、環境の変化を見据え、これまでの会社の歩みを振り返りながら、「これからどうなっていきたいか」を考えるためのツールです。たった1枚のシートに、会社の理念や事業の考え方、これまでの強み、そしてこれからの目標と戦略をシンプルにまとめられるのが特徴です。
これにより、会社の全体像を俯瞰できるだけでなく、過去から未来へとつながる時間軸を意識した戦略を立てることができます。また、社員みんなで会社の方向性を共有したり、外部のパートナーや金融機関に会社の価値をわかりやすく説明したりする際にも役立ちます。
経営デザインシートがA社にもたらした変化
A社では、まず、社長自身が「会社をどういう姿にしていきたいか」を具体的に描くことから始めました。この「ありたい姿」を言葉にしていくなかで、社長は自分自身の価値観を深く見つめ直し、「本当にこの未来を実現したいのか?」と問い直したそうです。
そして、その理想の姿から逆算して、現状と何が違うのか、何が足りないのか、どんな課題があるのかを一つひとつ整理し、解決するための戦略を立てました。
この時、「業務が特定の人に集中していること」や「人手不足」といった課題がはっきりと見えてきました。そこで、人材の採用や育成の方針、人を増やすための売上や利益を増やす計画など、具体的な行動プランが明確になりました。
会社の「羅針盤」ができた
A社にとって特に大きかったのは、目先の課題に振り回されず、計画的に、そしてスピーディーに意思決定ができるようになったことです。
これまで、目の前の問題に対してその場しのぎの対応を繰り返していましたが、経営デザインシートを作成したことで、会社が進むべき方向が明確になり、社員みんなが同じ目標に向かって一貫した行動を取れるようになったのです。
未来をデザインする力
このように、経営デザインシートは、限られた経営資源を最大限に活かし、持続的に成長していくための道筋を描くことができます。変化が激しい時代だからこそ、経営者自身が未来を描き、会社の「価値を生み出す仕組み」をデザインすることが、会社の競争力を高め、長く続いていくための鍵になるのではないでしょうか。
みらいコンサルティンググループは、みなさんの挑戦を全力でサポートしています。もし興味があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
出典: 首相官邸ホームページ 経営デザインシート
【関連記事】
会社経営についてご相談ください
- 課題を明確にしたい。
- 課題解決の方法がしりたい。
- 課題の整理がしたい。
- セカンドオピニオンがほしい。
企業経営に関するプロフェッショナル集団が
お客さまの状況に合わせてご相談を承ります。