データが未来を拓く。中小企業も「データ経営」で成長を!

今の世の中は、変化がとても早く、将来を予測するのが難しい時代です。こんな時だからこそ、これまでの「経験や勘」だけに頼るのではなく、データを上手に使うことがとても大切になってきています。
つまり、データを会社の進むべき方向を示す「道しるべ」として活用し、早く正しい判断ができる「データドリブン経営」に変えていくことが重要です。
今回は、中小企業が永く成長し続けるために、どうやってデータドリブン経営を始め、変えていけばよいのかをご紹介します。
中小企業に「データ経営」が大切な3つの理由
データドリブン経営とは、会社が何かを決めたり、計画を立てたりするときに、経験や直感だけでなく、データに基づいて判断する経営のことです。
「データを活用するのは、たくさんのデータを持つ大企業だけ」と思われるかもしれませんが、人やモノ、お金、情報といった限られた経営資源の中で競争する中小企業だからこそ、データドリブン経営を始めるべきです。
中小企業がデータドリブン経営に取り組むべき理由と重要性は、次の3つです。
- 判断が的確になる: 経験や勘だけでなく、データに基づいた判断で、より正確な経営ができるようになります。特に、ベテランの社長から次の世代に会社を引き継ぐ時には、これまでの経験や勘を「見える形」にすることがとても大切です。
- ムダなく経営できる: データを分析することで、どこにお金や手間をかけるべきか、どの顧客を大切にすべきかがハッキリします。これにより、ムダをなくして効率的に会社を経営できるようになります。
- 会社が強くなる: データを活用することで、他の会社との違いを出しやすくなり、新しいビジネスのアイデアも生まれます。これが、市場で優位に立つことにつながります。
データ経営を始めるための4つのステップ
ステップ1. 目標をハッキリさせる
データドリブン経営を始めるうえで最も大切なのは、「何を達成したいのか」という目標をはっきりさせることです。「なんとなくデータを活用したい」ではなく、「売上を増やす」「お客さまの満足度を上げる」など、自社の具体的な課題に合わせた目標を立てましょう。
会社のトップがデータ活用の大切さを理解し、会社全体にその考えを示すことも重要です。目的が明確でないと、データ活用はただの「費用」になってしまいます。
ステップ2. データを集めて整理する
まず、今、会社の中にどんなデータがあって、どう使われているかを確認しましょう。その上で、経営の課題を解決するためにどんなデータが必要か、どんな分析が必要かを考えます。
販売管理システムや会計システム、顧客管理システムなど、社内外にバラバラに存在するデータを一か所に集めて保存できる仕組みを整えましょう。
ステップ3. データを分析する
集めて整理されたデータから「意味」を見つけ出し、具体的な行動につなげるためのステップです。やみくもに分析してもあいまいな結果にしかならないので、最初に決めた目標を意識して分析を進めることが重要です。
また、データを分析して経営状況を「見える形」にするためのツール(BIツール、ダッシュボードツールなど)を導入することも、データ活用を進めるきっかけになるでしょう。
ステップ4. 決めて、行動し、改善していく
データは分析するだけでなく、実際に行動に移して初めて意味を持ちます。分析から得られた気づきに基づいて、具体的な行動計画を立て、それを継続的に実行していくことが重要です。
どんなデータを扱えばいいの?
具体的に中小企業にとって、どんなデータを扱えばよいのでしょうか?
会計データはもちろん大切です。もし一般のお客さまを相手にするお店なら、お客さま一人ひとりの行動や好みに関するデータ、たとえば購入履歴データなどが重要になります。一方、会社を相手にする企業なら、会社情報、契約内容、商談の記録、プロジェクトの進み具合に関するデータなどが重要でしょう。
ビジネスのやり方や、「何のためにデータを活用するのか」という目的によって、扱うべきデータはさまざまです。
ただ、共通して扱うべきデータとして、中小企業にとって一番大切な経営資源である「人」に関するデータが挙げられます。従業員が増えると、一人ひとりの顔が見えにくくなる、これはよくあることです。単なる出勤記録や給料データだけでなく、従業員の意識や会社への愛着に関するデータを分析し、行動につなげることは、中小企業にとっても非常に役立ちます。
データドリブン経営は、もう大企業だけの特別なことではありません。変化の激しい時代を乗り越え、成長し続けるためには、中小企業こそが「経験と勘」に加えて「データ」を経営の中心に据えるべきです。
ぜひ、小さな一歩からデータドリブン経営を始めてみてはいかがでしょうか?
みらいコンサルティンググループは、みなさまの会社がデータドリブン経営に移行することや、それに伴うさまざまな経営の課題を解決するためのサポートをおこなっています。お気軽にお問い合わせください。
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