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  1. Fビレッジから感じた地域の隆盛

Regional Transformation地域創生

2023.07.11

Fビレッジから感じた地域の隆盛

2023年3月、北海道北広島市に「北海道ボールパークFビレッジ」が誕生しました。本施設内のエスコンフィールドは、プロ野球チーム、北海道日本ハムファイターズの新しい本拠地となり、同月からプロ野球の公式戦で使用が開始されています。

なお、北広島市は札幌市の隣に位置し、札幌市街から北広島市は鉄道だと20分程度でアクセスが可能です。

 

実際に球場で試合観戦をしてみたのですが、観客席からの視界が良く、座席スペースが広いのが特徴で、快適に観戦を楽しむことができました。

フィールドを一望できる天然温泉やサウナが設置されるなど、他のスポーツ施設では見られないようなエンターテインメント性に富んだ球場となっています。

 

また、球場内には約40店の飲食店が軒を連ねています。

お馴染みのファストフードチェーンから、全国各地の有名店、そしてもちろん北海道ならではのメニューが味わえるお店まで、道内外からの幅広い来場者が楽しむことができる品揃えです。

特に目玉となっているのは、ボールパークの真ん中、バックスクリーンにあるレストラン「そらとしば by よなよなエール」です。こちらでは世界で初めて、球場内でクラフトビールが醸造されており、その珍しさもあってか、大行列ができていました。

 

Fビレッジ内には球場以外にも、約1,900㎡の敷地面積に遊具が備えられたキッズスペース「リポビタンキッズPLAYLOT」や、気軽にキャンプ体験ができるグランピング施設「BALLPARK TAKIBI TERRACE ALLPAR」が設けられるなど、試合のある日はもちろん、試合がない日でも、スポーツ観戦に留まらないエンターテインメントが来場者を楽しませます。

 

ところで、Fビレッジのような大型スポーツ施設は、地域経済にどれほどの影響を及ぼすのでしょうか。

北広島市が公表している「北海道ボールパーク(仮称)周辺まちづくり計画」によると、新球場等の建設需要に加え、興行開催による消費、隣接物販・宿泊施設等収入による10年間の経済効果は北広島市で約1,500億円、北海道全体で約8,000億円と試算されています。北広島市の2021年度の歳入(一般会計)が約3,900億円であることを考えると、いかに地域経済への影響が大きいかがわかります。

実際に、開業直後は道内外から連日3万人以上の来場者が訪れ、市内に賑わいをもたらしました。試合観戦の帰路では、最寄りのJR北広島駅に人があふれ、周辺の小売店、飲食店も多くの人が利用している様子が伺えました。

最近の発表でも北広島市は地価も上昇しており、今後もさらなる都市開発が期待されます。

 

一方、Fビレッジを運営する株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテインメントは次のような想いをホームページで語っています。

 

「私たちがつくりたいのは、野球の試合を観戦するためだけの施設ではありません。ファン、パートナー、地域の皆様と一緒になって、地域社会の活性化や社会への貢献に繋がる“共同創造空間”を目指します。」

出典:Fビレッジホームページ(https://www.hkdballpark.com/about/

 

Fビレッジの開業に伴う街の賑わいを実際に目の当たりにすると、まさしく地域社会の活性化に繋がる役割を果たしていることが伺えました。

 

今後、1スポーツ施設としてではなく、北海道の新しいシンボルとして活躍するFビレッジに一層注目していきます。

 

<執筆者>

北海道地域創生プラットフォーム株式会社(HPR2)

島 幹人

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