先日、新温泉町に訪問し、新温泉町の有する魅力や課題、そして地域振興をおこなうために重要なことについてお伺いすることができましたのでご紹介します。

新温泉町の魅力①　～自然に恵まれた立地～

新温泉町は、兵庫県北西部に位置しており、北は日本海、西は鳥取県に接する町です。山と海の両面に面していることから、その地の利を生かし、「松葉ガニ」「ホタルイカ」「浜坂地えび」「但馬牛」など多くの特産品があります。また、地名のとおり、周辺には約1200年前（平安時代）に慈覚大師（各地域で温泉を見つけた由来があります）により開湯されたと伝えられている湯村温泉をはじめ、浜坂温泉、七釜温泉、二日市温泉の浜坂温泉郷があり、『海・山・温泉』を包含する豊かな自然環境に恵まれています。

 

新温泉町の魅力②　～自然を生かしたイベント・お祭り～

新温泉町では、さまざまなイベントや祭りがおこなわれています。4月には、ほたるいかの料理をふんだんに味わえる「浜坂みなとほたるいか祭り」、5月には日本海の潮風を受けながら力走する「麒麟獅子マラソン大会」、8月には五穀豊穣と無病息災を祈願し、トーチ棒の炎を打ち振る「湯村の火祭り」、そして11月にはいろんなカニ料理を楽しめる「浜坂みなとカニ祭り」など、四季それぞれのよさが活かされています。

 

新温泉町が「直面する課題」

これまでご紹介したとおり、自然に恵まれた新温泉町ですが、いくつか地域課題に直面しています。今回、新温泉町の商工観光課の方に現状と課題について詳しくお話を伺いました。たとえば、「生産年齢人口が先細りしているなかで、企業誘致等の取り組みが思うような効果を得られない」とか、「自然保全活動についてもあわせて取り組んでいかなくてはならない」、さらに「交通の利便性についても課題がある」といったお話でした。また、地域課題を解決するために重要なことはなにか、という質問に対しては、「地域の課題解決は、地域への理解が前提にある。またすぐに効果が現れるものも少なく、一定程度定住しながら地域への理解や住民との交流を深めつつ、長期的に取り組んでいくことが重要。」と、本質的なご回答をいただくことができました。

地域の課題は当然のことながら地域ごとに千差万別ではあるのでしょうが、その課題を解決するための根本は、お話を伺った通り「地域への理解」が共通項ではないでしょうか。ほかの地域で成功した事例が必ずそれ以外の地域でも成功するとは限らず、その地域の個性や特徴、そして、地域がどうありたいかを考えぬきながらアクションを起こしていくことが重要なのだとあらためて感じました。

今後、西日本地域共創株式会社として、地域共創の実現に向け、地域への理解を最優先に考えながら、住民の方々含む地域と伴走しながら取り組んでまいります。

次回のコラムでは、新温泉町を代表する日本精機宝石工業株式会社さまについて、当社の事業内容や、地域振興への取り組みをご紹介しますので、ぜひご覧ください！

新温泉町ホームページ

 

＜執筆者＞
西日本地域共創株式会社
山本　直樹