8tips世界を駆ける経営
- 2020.09.28
- 世界を駆ける経営
中国・蔚来自動車(NIO)が「BaaS」を発表
「中国のテスラ」と言われ、高性能な電気自動車開発に特化している蔚来自動車(NIOブランド)(以下:NIO)が2020年第2四半期の財務データ(※)を発表しましたが、会社設立以来最高の売上高となり、営業損失も最小となっています。また、NIOの第二四半期の粗利益率は8.4%で、設立6年目にして初めてプラスとなりました。今回はこのNIOの直近の動きを紹介します。
※2020年第2四半期においてNIOの売上高は37.189億元で、同146.5%上昇、前月比17.1%増加し、市場予想より34.9億元増加した。純損失は11.767億元で、前年同期比64.2%減少し、市場予想の22.47億元を下回った。
8月20日、NIOは正式にバッテリーレンタルサービス、BaaS(Battery as a Service)を発表し、技術とビジネスモデルに革新をもたらしました。BaaSでは、車とバッテリーを分離し、バッテリーレンタルという新しい車の購買スタイルを提供しています。ユーザーはNIOの自動車を購入する際、バッテリーを購入する代わりに、用途や必要に応じて容量別のバッテリーをレンタルして、月ごとにレンタル料金を支払うというものです。これは、技術的に不可能といわれていたバッテリー交換を実現させたことになります。
BaaSには下記3つの特徴があります。
汎用性があるバッテリーを使用しているので通常の充電スポットで充電できる。
バッテリーの交換ができる。
バッテリーのグレードアップができる。
さらに、すべてのNIOの電気自動車はBaaSに対応しており、BaaSを利用してNIOの自動車を買う場合、通常の購入価格より7万元ほど安くなります。また、現在全国143ヶ所にバッテリーステーションを用意し、BaaSモデルの普及を後押ししています。
BaaSは新なビジネスモデルで、自社製品の価格競争力を高めるだけでなく、バッテリー性能の低下による車両残価率を最小限にとどめることもできるといわれています。ただ、一方でバッテリーの更なるコストダウンと安全性の確保、およびバッテリーステーションの建設は依然として大きな課題であり、さらなる革新が期待されます。
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