8tips右肩上がりの経営
「ありたい姿」の実現は、正しい「現状」の認識から!
ここ数年、経営者の方と中期事業計画についてお話をしていると、「将来ビジョン、ありたい姿」というフレーズをよく耳にするようになりました。加速する事業環境の変化の中で、過去の成功体験がそのまま通用しないことや現在の延長線上では事業の持続的成長が見通せないことを日々実感されているからだと感じています。
「将来ビジョン、ありたい姿」を実現するためには、自社の「現状」とのギャップから解決すべき「課題」を特定するプロセスがもっとも重要ですが、「現状」の認識が曖昧なまま、いきなり「課題」の特定に走ってしまう会社も少なくありません。これでは誤った「課題」が特定されてしまい成果に繋がらないばかりか、せっかくの素晴らしい取り組みであるはずが逆に社内のモチベーションを下げてしまう可能性すらあります。
「現状は認識できている」という思い込みを一旦ゼロに戻して、事実情報と数字にもとづき、改めて自社の「現状」を分析してみることも必要ではないでしょうか。
「現状」認識でもっとも大切なこと
「現状」を正しく認識するために大切なことは「社内だけでなく社外(外部環境)を知ること」、「数字だけでなく定性情報の両面から分析すること」であること言うまでもありませんが、もっとも大切なことは「現場の声を聴くこと」と考えています。
実際に、我々がお客さまから依頼されて経営診断をお手伝いする際には、できるだけ多くの幹部や次世代幹部の方にお会いしてインタビューすることを重視しています。なぜなら現場に近い方々からの情報が「現状」への理解を深めるきっかけになることが多いからです。
まずは経営者と一部の幹部で「現状」を整理した後に、他の幹部や次世代幹部も巻き込んで対話することを通して、より「現状」を正しく認識してみてはいかがでしょうか。
「現状」の簡易分析に利用できる無料ツール、「ロカベン」とは?
「現状」を分析する際に活用する手法やフレームワークは沢山ありますが、今回は無料で活用できる身近な簡易分析ツールとして「ローカルベンチマーク(略称:ロカベン)」をご紹介します。
ロカベンとは経済産業省が提供している企業の経営状態の認識を行うためのツールで、企業だけでなく銀行でも経営者との対話や企業の事業性評価に活用されているツールです。
出所:経済産業省ホームページ
「財務情報」だけでなく、「商流・業務フロー」や「経営者・事業・環境・関係者・内部管理体制といった非財務情報」から経営全般の「現状」を分析し、企業価値を高めるための課題を整理することができるところが特徴と言えます。
ローカルベンチマークのシートは、経済産業省のホームページからダウンロードできますのでご参照ください。
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/sheet.html
社内や業界の常識に囚われずに「現状」を客観的に認識したい場合には、外部の支援機関や専門家を利用するのも有効です。社外の知見を活用できる、というだけではなく、社内では意外と言い出しにくいことなどもあるのが一般的です。みらいコンサルティングでは、多様な業種の経営診断(現状分析・課題整理)、中期事業計画策定に関するご支援をおこなっていますので、お気軽にご相談ください。
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