AI時代、リーダーの役割は「意味」を創ること
生成AIの進化は、私たちの暮らしや仕事の現場に急速な変化をもたらしています。 市場の分析や将来のシミュレーションなど、これまで人間にしかできないと思われていた領域でも、AIは驚くべきスピードで「最適解」を提示してくれるようになりました。
「答え」を出すコストが劇的に下がった今、私たち人間に、そして組織を導くリーダーには何が求められているのでしょうか。 本日は、組織心理学の知恵をヒントに、これからのリーダーシップに不可欠な「ある力」についてお伝えしたいと思います。
AIは「論理」を作り、リーダーは「意味」を創る
組織心理学者のカール・ワイクが提唱した概念に「センスメイキング(Sensemaking)」という言葉があります。日本語に訳せば「意味づけ」です。
たとえば、AIに「売上をあげるための最善策」を問いかければ、膨大なデータから確率的にもっとも正しい「正解」を導き出してくれます。しかし、実際の経営や活動の現場において、「論理的に正しいこと」と「関わる人たちが熱意を持って動くこと」は、実はまったく別の問題です。
どれほど精緻なデータに基づいた戦略であっても、「なぜ、今、私たちがこれをやるのか」という背景や物語(文脈)がなければ、メンバーの心は動きません。 「正解」で人を説得することはできても、人を動かすのはいつだって「納得」だからです。
不確実な未来に向かって進むとき、無機質なデータに「自社ならではの物語」を吹き込み、関わるすべての方々が腹落ちできる「納得解」へと変えていく。この「意味づけ」の力こそが、AIには代替できない、人間だけが持つ最大の価値ではないでしょうか。
「何をするか」はAIと、「なぜやるか」は人間と
これからの時代、AIを優秀な「参謀」として使いこなし、合理的な選択肢を出させることは欠かせません。しかし、その選択肢のなかから、自社の理念やビジョンに照らして「私たちの道」を選び取り、そこに光をあてるのは人間の役割です。
技術が進化すればするほど、「意思(Will)」と「物語(Story)」を語るリーダーの役割は、ますます重みを増していきます。 皆さまの組織において、AI活用を進めると同時に、この「人を引きつける力」をどう育んでいくか。本稿がそのヒントになれば幸いです。
よい変化の波に乗るためには、デジタル技術と人間ならではの感性、その両輪が必要です。 みらいコンサルティンググループでは、最新テクノロジーの導入はもちろん、それを推進するための組織づくりや変革のご支援にも力を入れています。 「これからの組織のあり方について考えたい」といった、まだもやもやして形になる前のお悩みでも構いません。何か壁打ち相手が必要な際は、お気軽にお声がけいただけますと幸いです。
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