8tips世界を駆ける経営
- 2019.11.08
- 世界を駆ける経営
担当者が知っておくべき!労務ポイント⑥【ベトナム】
日系企業がベトナムでビジネスを行う際の、労務上の主な留意点を全6回の連載にて解説いたします。
【第6回 最終回】
ベトナムの労働法の特徴など
今回は、最後にベトナムの労働法の特徴と、近年多くの日系企業が直面している労働問題について記載する。
ベトナム労働法の特徴について
・ベトナム労働法は2013年5月に施行され、現在では改正案が議論されている。改正案では定年制度や残業時間の切り上げ等が論点となっている。社会主義国家という政治制度が労働法にも強く影響しており、従って労働者保護の観点から多く規定している。
・ベトナム人労働者のみでなく、日本人を含めベトナムで就労する外国人にもベトナム労働法は適用される。しかし、外国にて採用され(例えば、日本採用)辞令によりベトナム現地法人へ出向する者については、ベトナム現地法人と「労働契約」を有しないという理由からベトナム労働法の適用外とされる場合がある。よって注意が必要といえる。
日系企業がよく直面している労働問題及び解決案について
・解雇について、試用期間中および契約終了後の以外の解雇以外は難しい。実務上は、労働者とよく話し合い、労働者および使用者の双方合意による退職とするのが一般である。
・毎年物価の上昇に比例して賃金も上昇している。賃金や手当等の向上要求に基づくストライキも多く発生している。特に、村文化が残るベトナムでは、ストライキが連鎖して発生するケースもある。企業は、ベトナム人の管理者を通して労働者全員を集団的に上手くコントロールする必要がある。
・多くの若い労働人口を有するベトナムには、一方で管理職不足という課題もある。管理職の確保については、自社内で時間をかけて育成し成功を収めている日系企業も多く存在する。
・出向者については、日本と比較するとベトナムは祝日が少ないため、社内の(海外)赴任規定や出向者への事前説明といったことも必要といえる。
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